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【注目銘柄】菊水HDは続落も業績上方修正を手掛かりに割安修正期待の押し目買いが交錯
菊水ホールディングス<6912>(東証スタンダード)は、前日9日に7円安の1023円と続落して引けた。同社株は、今年10月27日に今2023年3月期業績を上方修正し、窓を開けてストップ高を演じており、目先の利益確定売りで窓を埋める高値調整を続けてきた。ただこの上方修正で期初の減益転換予想が2ケタ増益と続伸を見込んでいることを手掛かりに割安修正期待の押し目買いも交錯している。テクニカル的にも、ストップ高で25日移動線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し、なお上昇トレンド転換の示唆は変わらないとしてフォローの材料視されている。
■電子計測器がEVバッテリ向けやパワー半導体向けに好調に推移
同社の今期業績は、期初予想より売り上げを9億5000万円、営業利益を2億7000万円、経常利益を3億円、純利益を1億7000万円それぞれ引き上げ、売り上げ112億5000万円(前期比11.6%増)、営業利益12億円(同16.1%増)、経常利益13億円(同19.5%増)、純利益8億5000万円(同19.9%増)と見込み、前期の実質3ケタ増益に続く2ケタ増益となる。期初には部品調達納期の長期化や調達価格などの仕入れコストの上昇で減益転換と慎重に予想していたが、電子計測器は、EV(電気自動車)用バッテリの耐電圧・絶縁試験抵抗試験機が、電池関連市場に続伸したほか、パワー半導体関連市場向けにも好調に推移し、電源機器も、車載関連市場、ICT関連市場、エネルギー関連市場向けの評価試験や製造設備用として続伸したことなどが要因となった。
なお今回の業績上方修正は、第2四半期業績と通期業績をともに対象としたが、上方修正幅は、通期業績の方がやや小幅にとどまるなど慎重となっている。同社の前期業績が、昨年7月、同10月、今年2月と3回も上方修正された前例もあるだけに、今後の業績上ぶれ期待も高まろう。
■GCの支援でPER10倍、PBR0.7倍を修正し年初来高値再挑戦
株価は、前期業績の2回目の上方修正で高値追いとなり、今年1月の年初来高値1612円まで4割高した。同高値後は、3回目の業績上方修正にもかかわらず「ゼロコロナ」対策による中国経済の不透明化懸念で1000円台大台固めへ調整し、世界同時株安のなか年初来安値940円へ突っ込んだ。今回の業績上方修正では窓を開けて1134円とストップ高し、足元ではこの窓埋めを続けてきた。PERは10.0倍、PBRは0・78倍と割安であり、GCもサポートしてストップ高でつけた直近高値抜けから年初来高値を目指しチャレンジしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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