ハイドサイン 2023年春夏コレクション、“ファッションとしてのワークウェア”第一章

2022年9月2日 17:30

印刷

記事提供元:ファッションプレス

 ハイドサイン(HIDESIGN) 2023年春夏コレクションが、2022年8月30日(火)表参道ヒルズ・スぺースオーにて発表された。

■“ファッション”としてのワークウェア

 多種多様なワークユニフォームを手掛けるデザイン集団から生まれたハイドサインは、ワーカー専用のディテールを構築的/機能的に落とし込んだアイテムを展開するブランド。これまでは企業向けに展開してきたが、今シーズンより“ファッションブランド”としての立ち位置で初のコレクションを展開する。

会場では、観客ひとりひとりに勤怠管理の“タイムカード”を配布し、打刻することからスタート。働く現場を連想させるブランドらしいエッセンスを落とし込んだ演出のもと、記念すべきデビューコレクションが幕を開けた。

■グレーをキーカラーに

 激しく点滅する照明の合図──目をゆっくりと開けると、会場には複数のモデルたちの集団が出現していた。目が慣れるまで一見同じデザインに感じられるが、彼らが纏っているのはそれぞれ異なる仕様のワークウェア。グレーをキーカラーにしたパレットは、ホワイトカラー/ブルーカラー等に分類されない自由なポジションを意図しており、全ての人にとって最適なユニフォームを作りたいというデザイナーの想いが込められている。

■ウィットに富んだディテール

 それぞれのディテールへと目を移すと、機能的でありながらウィットに富んだ収納が散見される。例えばハンマーやドライバー、ヘラといった所謂工業的な収納はもちろん、保冷剤入れや缶、ボールペン、パスポート…など、日常で“欲しかった”便利な専用ポケットまで。ポーチ風の収納を胸元に羅列してみたり、あえてフォルムを強調した大きなポケットをボトムスに配すことで、機能性そのものをデザインの一部として昇華させているのも面白い。

■無数に走るドローコード

 もちろんワークウェアそのもののデザインも、より日常で楽しめるアイテムへと一捻り。その好例となるのは、ドローコードを無数にあしらったルックで、ジャケット、パンツ、レッグウォーマーに至るまでドローコードを走らせ、キュッと絞ることで、個性的なシルエットのアレンジを楽しんでいる。

■レイヤードコーデも

 またワークウェア同士を重ねた、真新しいレイヤードコーデも散見された。東レで開発されたテクニカル素材を中心に、様々な高機能素材をひとつのルックで多用することで、不思議とモダンな空気を帯びたシティルックを完成させている。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

関連キーワード

関連記事