【株式市場特集】所有期間利回りで6月末配当権利付き銘柄から9%の高利回りの海運株

2022年6月7日 09:35

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

今週の当特集では、早めの「サマーラリー」があるのかないのかインカム・ゲイン銘柄を中心に小手調べをすることとした。このインカム・ゲイン銘柄をそう甘くみてはいけないのである。配当利回りが、仮に土砂降りやあるいはジメジメとした長雨に見舞われる梅雨寒相場になった場合でも下値抵抗力として働くのはもちろんである。

今週の当特集では、早めの「サマーラリー」があるのかないのかインカム・ゲイン銘柄を中心に小手調べをすることとした。このインカム・ゲイン銘柄をそう甘くみてはいけないのである。配当利回りが、仮に土砂降りやあるいはジメジメとした長雨に見舞われる梅雨寒相場になった場合でも下値抵抗力として働くのはもちろんである。[写真拡大]

【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】

 今週の当特集では、早めの「サマーラリー」があるのかないのかインカム・ゲイン銘柄を中心に小手調べをすることとした。このインカム・ゲイン銘柄をそう甘くみてはいけないのである。配当利回りが、仮に土砂降りやあるいはジメジメとした長雨に見舞われる梅雨寒相場になった場合でも下値抵抗力として働くのはもちろんである。さらに例えばパイオラックス<5988>(東証プライム)は、今年5月30日に配当政策の変更を発表し、3年間限定で連結配当性向を100%として今3月期配当も年間127円(前期実績45円)としたことでストップ高し、前週末3日も続伸し年初来高値を更新した。また日本郵船<9101>(東証プライム)も、株式分割と分割落ち後に今期配当の実質増配を発表して8%超の急伸を演じ、1万円の大々台での強調展開が続いている。

 両社株の株価推移は、インカム・ゲインがキャピタル・ゲインの値幅効果とも両立することを示唆しているとも受け取れる。この前例の学習効果からは、配当利回りランキングの上位ランク銘柄は要注目となるはずである。そこでまず注目は、債券投資の所有期間利回り感覚で足元のこの6月末に配当権利取り期日が迫っている資金効率の良好な銘柄となる。6月期決算銘柄か、もしくは12月期決算会社で中間配当を実施予定にある銘柄となる。次いで浮上するのは、この6月末に株式分割の権利付き最終日を迎える銘柄で、増配予定の銘柄も含まれている。空模様と相場模様をウオッチしつつ、権利取りで小手調べすれば、値幅効果のオマケもフォローしてくることを期待したい。

■所有期間利回りで6月末配当権利付き銘柄から9%の高利回りの海運株もなお候補

 6月期決算会社、あるいは中間配当を予定する12月期決算会社の年間配当利回りが、全市場ベースのランキングの上位にランクされる銘柄を利回りの高い順に列挙すると次の通りとなる。JT<2914>(東証プライム)、ミズホメディー<4595>(東証スタンダード)、ノーリツ鋼機<7744>(東証プライム)、アーバネットコーポレーション<3242>(東証スタンダード)、エーワン精密<6156>(東証スタンダード)、NIPPON EXPRESS ホールディングス<9147>(東証プライム)、ニチリン<5184>(東証スタンダード)、日本管理センター<3276>(東証プライム)、日本カーボン<5302>(東証プライム)、スカラ<4845>(東証プライム)、セイファート<9213>(東証スタンダード)である。年間配当利回りはトップのJTが6.28%で11位のセイファートでも4.60%と市場予想を大きく上回り、このうちノーリツ鋼機とミズホメディが今12月期業績を上方修正して増配し、エーワン精密とセイファートが今期配当の増配を予定している。PERも、子会社譲渡益の寄与で純利益を大きく伸ばしたノーリツ鋼機の0.90倍を筆頭に割安水準にある銘柄が多く、値幅効果に期待をつなぐ。

 これ以外では決算期を問わず全市場ベースの高配当利回りランクの上位を占める銘柄が、有望となる。その第一は海運株で、第1位の商船三井<9104>(東証プライム)の年間配当利回りは9.86%、第2位の日本郵船が9.73%、第6位の乾汽船<9308>(東証スタンダード)が7.19%で、年間配当を300円としている川崎汽船<9107>(東証プライム)は、さらに1000億円の追加株主還元策を検討中でこの動向次第では上位にランクアップしてくる。このほか年間配当利回りが7%以上となる銘柄は、日東工業<6651>(東証プライム)、三ツ星ベルト<5192>(東証プライム)、浅沼組<1852>(東証プライム)、富士興産<5009>(東証スタンダード)となり、PERは富士興産の14.0倍を除き10倍~12倍となり、海運大手2社の2倍台には及ばないものの割安示唆となっている。

■6月末分割権利付きの6銘柄は業績上方修正・実質増配もオンして先行き好転

 今年6月28日を権利付き最終日に株式分割を予定している銘柄は、7社を数える。このうち分割比率が1対1.1の小幅分割のFCホールディングス<6542>(東証スタンダード)を除くとして、残りの6社には分割権利落ち後の配当を実質増配する銘柄も含まれるなど株主還元策に前向きである。具体的にはカンロ<2216>(東証スタンダード)、ベルテクスコーポレーション<5290>(東証スタンダード)、平山ホールディングス<7781>(東証スタンダード)、キムラユニティー<9368>(東証スタンダード)、メイテック<9744>(東証プライム)となり、業績を上方修正した銘柄もあり、PERは7倍台~10倍台と割安である。ビートレンド<4020>(東証グロース)とスポーツフィールド<7080>(東証グロース)は、今期配当を無配継続と予定しているが、今期業績を上方修正しており、株式分割の権利を取って先行きの梅雨明けを待つところだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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