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【注目銘柄】AIメカニックは大口受注を見直して早期調整終了の突っ込み買いに一考余地
AIメカニック<6227>(東2)は、ウクライナ情勢の深刻化による地政学リスクと原油先物価格急騰で日経平均株価が、764円安と大幅続落しており、今年2月24日につけた上場来安値1069円から窓を開けて200円幅の急伸を演じた同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いていた。[写真拡大]
【日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部】
AIメカニック<6227>(東2)は、ウクライナ情勢の深刻化による地政学リスクと原油先物価格急騰で日経平均株価が、764円安と大幅続落しており、今年2月24日につけた上場来安値1069円から窓を開けて200円幅の急伸を演じた同社株にも目先の利益を確定する売り物が続いていた。ただ下値確認で急伸時の窓埋めを終了しており、再び売られ過ぎ修正の買い物が再燃するとして突っ込み買いも一考余地がありそうだ。
昨年11月に発表したIJP(インクジェット装置)ソリューションの大口受注に続き、今年3月1日にも半導体関連事業でも大口受注を発表しており、この業績寄与を見直して手掛かり材料となる展開も想定される。同社の株価自体も、昨年7月20日の新規株式公開(IPO)時の公開価格1920円を大きく下回っているうえに、PERは8倍台、PBR0.8倍、配当利回りは3.7%と割り負けており、すでに7カ月超にわたった公開価格の4割超までの調整を早めに終えた半導体関連の出遅れ株と評価される可能性もある。
■マイクロデバイスの封止装置に続き半導体パッケージシステムも
昨年11月の大口受注は、仮想現実(VR)を体現し最近では車載向けにも採用が広がっているマイクロデバイスのウエハ対応の封止システムで、新開発のナノレベル真空貼合わせ装置と同社のコア技術のインクジェットなどの各種プロセス装置をシステム化して海外の大手ディスプレイメーカーに提供するもので、受注総額は約15億円、売り上げ計上は2022年6月期を予定している。一方、今年3月の大口受注は、海外半導体メーカーが半導体パッケージの生産能力増強に向け複数ラインの増設を計画していることに対応するもので、はんだボールマウンタにフラックス印刷、検査・リペアなどを組み込んだ一連のシステムとして受注し、受注総額は約17億円、売り上げ計上は2023年6月期を予定している。
一方、同社の今2022年6月期業績は、売り上げ170億円(前期比6.1%増)、営業利益11億7900万円(同16.7%増)、経常利益11億2000万円(同22.8%増)、純利益7億6700万円(同10.1%増)と続伸を見込んでいる。今期に入っての業績推移は、第1四半期(2021年7月~9月期、1Q)業績が小幅赤字着地、第2四半期(2021年7月~12月期、2Q)累計業績が黒字着地したものの、6月期通期予想業績に対して低利益進捗率にとどまったが、受注の好調推移から受注残は、前6月期末の116億5600万円から1Q期末に130億2400万円、2Q期末に152億5200万円と拡大している。なお今期配当は、年間45円(前期無配)を予定している。
■低PER・PBR修正、高配当取りで最高値調整幅のまず3分の1戻し
株価は、昨年7月に公開価格1920円でIPOされ1941円で初値をつけ上場来高値2043円まで買い進まれたが、IPOラッシュのなか典型的な寄り付き天井となって以来7カ月超も下値を探ってきた。今期1Q業績の赤字着地で売られた1240円安値から11月の大口受注に反応して1584円までリバウンドしたが、新型コロナウイルス感染症の第6波による全般相場の波乱に今期2Q累計業績の低利益進捗率が重なり上場来安値1069円まで突っ込んだ。同安値から再度の大口受注を手掛かりに窓を開けて急伸し、底上げ途上にあるが、PERは8.57倍、PBRは0.87倍、配当利回りは3.85%とファンダメンタルズからみてもなお売られ過ぎを示唆している。足元では急伸時の窓埋めを終了しており、再発進しまず最高値から最安値への調整幅の3分の1戻しの1393円奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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