カンヌでも注目 傑作小説の映画化『帰らない日曜日』5月27日公開へ

2022年1月28日 11:30

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(C) CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021

(C) CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE AND NUMBER 9 FILMS SUNDAY LIMITED 2021[写真拡大]

 第74回カンヌ国際映画祭に出品され注目を集めたイギリス映画『Mothering Sunday(原題)』が、邦題を『帰らない日曜日』として2022年5月27日(金)に日本公開されることが決定した。あわせて特報映像も公開された。

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■人生を一変させた秘密の恋 イギリスの傑作恋愛小説を映画化

 映画『帰らない日曜日』は、イギリスの作家グレアム・スウィフトの小説『マザリング・サンデー』(16年・新潮社)を原案として、21年に公開された作品。第1次世界大戦後の1920年代イギリスを舞台に、上流階級の青年とこっそりと身分違いの恋をするメイドの女性を描く。彼女はある日曜日、人生を大きく変える出来事を経験することになるーー。

 『青い欲動』(15年)や『バハールの涙』(18年)のエヴァ・ウッソンが監督を務めた本作は、第74回カンヌ国際映画祭のオフィシャル・セレクションに新設された「カンヌ・プルミエール部門」に選出されたことでも注目を集めた。カンヌ・プルミエール部門は、過去の作品が高く評価されている監督の新作を選出する部門であり、世界中から2,000本を超える応募の中から13本が選ばれている。

■オデッサ・ヤング、ジョシュ・オコナーら豪華キャスト出演

 主人公のメイドの女性ジェーンを演じるのは、映画『グッバイ、リチャード!』(18年)やドラマ『ザ・スタンド』(20年~)などに出演し、今勢いのある女優オデッサ・ヤング。ジェーンの秘密の恋人ポール役は、Netflixドラマ『ザ・クラウン』(16年~)で若かりし日のチャールズ皇太子を演じてその演技力を絶賛され、第78回ゴールデングローブ賞テレビ部門・主演男優賞(ドラマ)を受賞したジョシュ・オコナーが演じる。

 さらにジェーンの雇い主であるニヴン夫妻役には、『女王陛下のお気に入り』(18年)でアカデミー主演女優賞を受賞したオリヴィア・コールマンと、『英国王のスピーチ』(10年)でアカデミー主演男優賞やゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)を受賞したコリン・ファース。実力派俳優が揃った豪華な顔ぶれとなっている。

■その日曜日に何があったのか?特報映像が公開

 この度公開された特報映像は、ジェーンとポールが見つめ合う映像と「結ばれるはずのない、恋をしていた」という切ないナレーションから始まる。「11時に玄関へ」と電話でポールに呼び出されたジェーンは、雇い主に間違い電話だったとごまかして、彼のもとへ来たのだ。

 その後、画面には「人生が一変した、日曜日。」の文字が。そして、一糸纏わぬ姿で部屋の中を歩くジェーンの姿や、目に涙を溜めたニヴン夫妻の表情が映される。日の光が柔らかな美しい映像に心を奪われるとともに、その日曜日に一体何があったのか興味を惹かれる映像となっている。

■映画『帰らない日曜日』あらすじ

 1924年3月の日曜日。その日はイギリス中のメイドが里帰りを許される母の日(マザリング・サンデー)だった。しかし、資産家のニヴン夫妻の家で住み込みのメイドとして働く孤児院育ちのジェーンには帰る場所がない。そんな彼女のもとへ、秘密の関係を続けている名家の跡継ぎのポールからお誘いが来る。

 2人は邸の寝室で抱き合うが、ポールは同じ上流階級のエマとの婚約が決まっていた。その後、ポールは婚約の祝賀会へ向かい、ジェーンは1人で無人の館を探索する。しかし、ニヴン家に戻ったジェーンを、思わぬ知らせが待っていた。時が流れ、小説家になったジェーンは、自分の人生を永遠に変えた日のことを思い出すーー。


(記事:ヤスダ ユウカ・記事一覧を見る

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