ユーロ週間見通し:下げ渋りか、米ドル・円相場の動向が手掛かり材料に

2021年10月9日 14:14

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記事提供元:フィスコ


*14:14JST ユーロ週間見通し:下げ渋りか、米ドル・円相場の動向が手掛かり材料に
■弱含み、ユーロ圏の金利先高観後退で買い縮小

今週のユーロ・ドルは、弱含み。米連邦政府の債務上限問題をめぐり債務不履行の懸念が高まったことからユーロ買い・米ドル売りが優勢となった。ただ、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁やレーン理事がインフレ高進の一過性を改めて指摘し、ドイツの8月鉱工業生産は予想以上に落ち込んだことから、ユーロ買い・米ドル売りは縮小した。取引レンジ:1.1529ドル-1.1640ドル。

■下げ渋りか、1.15ドル台で押し目買い興味残る

来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)の引き締め観測を背景とした金利高でドル高に振れやすいなか、ユーロは下落基調が見込まれる。ただ、心理的な節目とみられていた1.16ドルを割り込んだものの、1.15ドル台では押し目買いが観測され、底堅さが目立つ。ユーロ圏8月鉱工業生産が市場予想を上回った場合、ユーロ売りは縮小するとみられる。

予想レンジ:1.1500ドル−1.1650ドル

■強含み、米債務不履行懸念後退で円売り強まる

今週のユーロ・円は強含み。中国恒大集団の債務問題への懸念や米債務上限問題の先行き不透明感、欧米インフレ警戒などからリスク回避ムードが広がり、ユーロ売り・円買いが一時強まった。その後、米連邦議会上院の与野党が債務上限の12月初旬までの暫定引き上げで合意したことから、債務不履行懸念は後退し、ユーロ買い・円売りが優勢になった。取引レンジ:128円33銭−129円91銭。

■下げ渋りか、米ドル・円相場の動向が手掛かり材料に

来週のユーロ・円は、下げ渋りか。中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)が不安視されるなか、アジアや欧米諸国の株式が下落した場合、リスク回避的な円買いが再び強まる可能性がある。ただ、ユーロは対ドルで押し目買いが観測され、米ドル・円相場に大きな動きがない場合、対円でも下げづらい展開となりそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・13日:8月鉱工業生産(7月:前月比+1.5%)

予想レンジ:128円80銭−130円80銭《FA》

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