東京・新小岩駅南口再開発、高層の複合施設建設へ 2028年度完成予定

2021年8月30日 17:56

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新小岩駅南口再開発の完成イメージ(三井不動産レジデンシャルなど発表資料より)

新小岩駅南口再開発の完成イメージ(三井不動産レジデンシャルなど発表資料より)[写真拡大]

 東京都葛飾区は、三井不動産レジデンシャルと首都圏不燃建築公社が地権者と進めている「新小岩駅南口地区第一種市街地再開発事業」の都市計画決定を告示した。今後、再開発組合の設立や権利変換計画の認可を経て、2024年度に複合施設の本体工事に着工、2028年度の完成を目指す。

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 都市計画決定されたのは、東京都葛飾区新小岩のJR総武線新小岩駅南口約1.5ヘクタール。不燃性と耐震性を備えた約580戸の高層住宅とオフィス、商業施設を整備する。複合施設の敷地面積は約5,600平方メートル、延べ床面積は約7万7,000平方メートルとなる見通し。

 地元では2019年、地権者らで組織する新小岩駅南口地区再開発準備組合が設立されており、今後は2022年度に再開発組合へ移行。2023年度に権利変換計画の認可を受ける予定。本体工事への着工は2024年度、完成は2028年度を目指している。

 新小岩駅南口は、駅の利用者らが快適に通行できる歩行者空間や潤いをもたらす緑地が不足しているうえ、建物の老朽化が進み、防災上必要となるまとまったオープンスペースが足りなかった。

 再開発では、駅前広場を整備して駅の利用者らの回遊性、利便性を高めるとともに、商業施設の登場で新たなにぎわいを創出する。さらに、多様な世代が快適に暮らし、交流できる場所を設ける。大災害時の帰宅困難者の一時避難など防災対策でも、複合施設が中心的な役割を果たす。

 JR東日本は新小岩駅南口旧駅舎の跡地に地上6階建ての商業施設や公共施設、スポーツ施設が入る「新小岩駅南口駅ビル(仮称)」の工事に入り、2023年冬の開業を予定している。南口再開発で登場する複合施設は駅ビルとも連動し、駅前に新たな活力を注入する。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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