19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ66ドル安、雇用の改善期待が下支え

2021年8月20日 07:41

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記事提供元:フィスコ


*07:41JST 19日の米国市場ダイジェスト:NYダウ66ドル安、雇用の改善期待が下支え
■NY株式:NYダウ66ドル安、雇用の改善期待が下支え

米国株式市場はまちまち。ダウ平均は66.57ドル安の34894.12ドル、ナスダックは15.88ポイント高の14541.79で取引を終了した。連邦準備制度理事会(FRB)が年内に緩和縮小に踏み切る可能性が強まったことが引き続き警戒され、寄り付きから下落。新型コロナウイルスのデルタ変異株流行で世界経済の回復減速への懸念も根強く、ダウは終日軟調に推移。ただ、週次失業保険申請件数がパンデミック開始以降の低水準となったため、押し目からは労働市場の回復期待を受けた買いも見られ、下値を支えた。ハイテクは底堅く推移し、ナスダック総合指数は小幅高。セクター別では、家庭・パーソナル用品が上昇した一方で、エネルギーや自動車・自動車部品が下落した。

百貨店のメーシーズ(M)は好決算に加えて、復配と見通し引き上げが好感され買われた。同業のコールズ(KSS)も店舗の客足回復を背景に、通年の売上高と利益見通しを上方修正し、上昇。また、半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)やネットワーク機器メーカーのシスコシステムズ(CSCO)も四半期決算が予想を上回り、それぞれ上昇した。化粧品メーカーのエスティ・ローダー(EL)やパーソナルケア製品メーカーのバス・アンド・ボディワークス(BBWI)も四半期決算が好感されそれぞれ買われた。

一方、自動車メーカーのゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う半導体不足で一部の工場の操業停止を発表し、それぞれ下落。ソーシャルネットワーキングサイトを運営するフェイスブック(FB)は米連邦取引委員会(FTC)が反トラスト法に基づく同社に対する訴訟を再提起するとの報道が嫌気され売られた。

半導体関連のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は引け後に決算を発表。内容が予想を上回ったため時間外取引で上昇している。

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■NY為替:米新規失業保険申請件数の減少でドル堅調

19日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円52銭から109円84銭まで上昇して、109円78銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数は予想以上に減少し、パンデミック以降で最小となったため、早期の緩和縮小を織り込むドル買いが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1704ドルから1.1673ドルまで下落して1.1678ドルで引けた。ユーロ・円は128円14銭から128円46銭のレンジで上下に振れた。ポンド・ドルは1.3694ドルから1.3632ドルまで下落した。英国のインフレの低下で早期引き締め観測を受けたポンド買いが後退。ドル・スイスは0.9163フランから0.9191フランまで上昇した。


■NY原油:大幅続落で63.50ドル、需要減少の思惑広がる

NY原油先物10月限は大幅続落(NYMEX原油10月限終値:63.50 ↓1.71)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は、前営業日比-1.71ドルの63.50ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは62.41ドル-64.57ドル。アジア市場の序盤で64.57ドルまで買われたが、まもなく反落。ニューヨーク市場の中盤にかけて62.41ドルまで一段安となった。需要減少の思惑が広がり、ポジション調整の売りが活発となった。ただ、通常取引終了後の時間外取引では64.07ドルまで戻しており、売りは一巡している。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 40.19ドル -0.60ドル(-1.47%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.73ドル -1.53ドル(-1.51%)
ゴールドマン・サックス(GS)393.57ドル -5.23ドル(-1.31%)
インテル(INTC) 52.44ドル +0.25ドル(+0.48%)
アップル(AAPL) 146.70ドル +0.34ドル(+0.23%)
アルファベット(GOOG) 2738.27ドル +6.87ドル(+0.25%)
フェイスブック(FB) 355.12ドル -0.33ドル(-0.09%)
キャタピラー(CAT) 204.45ドル -5.36ドル(-2.55%)
アルコア(AA) 36.92ドル -4.57ドル(-11.01%)
ウォルマート(WMT) 150.11ドル +1.01ドル(+0.68%)《ST》

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