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【映画で学ぶ英語】『ゴジラvsコング』:小栗旬の英語セリフと英語学習法
近日公開予定のハリウッド映画『ゴジラvsコング』は、日本から小栗旬が出演したことでも注目を集めている。
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NHK大河ドラマ『西郷どん』の坂本龍馬役などで知られる小栗旬は、本作で長年の夢であったハリウッドデビューを果たした。今回は映画『ゴジラvsコング』での小栗旬の英語のセリフや、彼のハリウッド進出に向けた英語学習法を紹介したい。
■映画『ゴジラvsコング』とは
『ゴジラvsコング』はアメリカ製作の怪獣映画で、ゴジラとキングコングが地上最強の生物の地位をかけて対決する物語だ。
本作は『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019年)と『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年)の続編。レジェンダリー・ピクチャーズが展開するフランチャイズ「モンスターバース」の4作目にあたる。ゴジラとコングの物語が1つになる本作で「モンスターバース」は一区切りを迎えた。
本作の核心とも言える視覚効果の監修は、『マン・オブ・スティール』(2013年)などで知られるジョン・“DJ”・デジャルダンが務めた。監督はサスペンス映画『ザ・ゲスト』(2014年)やホラー映画『Death Note/デスノート』(2017年)などで知られる、アダム・ウィンガードだ。
小栗旬が演じるセリザワ・レンは、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』で渡辺謙が扮したセリザワ・イシローの息子。ハイテク企業エイペックス・サイバネティクスの技術者という設定である。
■今回の表現
【straight for】 ~に向かって脇目もふらずに進む
『ゴジラvsコング』で小栗旬の出番はあまり多くないが、序盤と後半にそれぞれ1回ずつある。ここでは映画の後半からエイペックスのシモンズ社長との対話を取り上げたい。
Simmons: Mr. Serizawa, start your engines!
シモンズ:ミスター・セリザワ、エンジン始動!
Serizawa: The upgrade is untested. Once we get online, Gojira will come straight for us.
セリザワ:アップグレードのテストが未完了です。本格的に稼働しはじめたらゴジラは私たちに向かってまっしぐらにやって来ますよ。
Simmons: He’s been coming for us since our creation first awoke. We must embrace it.
シモンズ:ゴジラなら開発が始まったときから我々を狙っていた。それは計算ずくだ。
Serizawa: We shouldn’t rush this. We have no idea how this energy souce will affect the Mecha.
セリザワ:焦らないほうがいい。このエネルギー源がメカに与える影響もまったく不明です。
Simmons: Get in the goddamn chair.
シモンズ:いいから配置につけ。
■表現解説
Straightという単語には副詞として「まっすぐに、一直線に」という意味がある。
このとき主語が向かう先を示す前置詞としてforかtoのどちらかが使われることが多い。単純に方向を示したい場合にはtoが、ある意志をもってその方向を目指すプロセスを強調する場合にはforが用いられると考えて良いだろう。
上の例文でゴジラはエイペックスの施設を攻撃するためまっしぐらにやって来るため、forを使うほうが適切であることがわかる。
また「東京へ直行する」を英語で言いたいとする。普通はgo straight to Tokyoで良いが、go straight for Tokyoと言うと寄り道をしないで直行するニュアンスが強くなる。
■小栗旬の英語学習法
今回のハリウッドデビューに向けて小栗旬は、多忙なスケジュールの合間を縫って地道に英語力アップをはかった。
俳優である小栗にとってスピーキングとリスニングが仕事で重要だ。彼はこのスキルを短期留学とオンラインレッスンの組み合わせで培っている。
『女性セブン』によれば、小栗はまず2018年8月に1カ月半ほどアメリカに語学留学。同地の名門大学の特別チームから英語レッスンを受けた。
その甲斐あって2018年11月に小栗の『ゴジラvsコング』出演が正式に決定。帰国後も小栗は1日3時間、スカイプによる英会話レッスンを続けて映画の撮影に備えた。
撮影終了後も2019年8月から語学学習のため9カ月の予定でロサンゼルスに家族と再び渡米。この滞在は新型コロナウイルスの世界的流行の影響で2020年7月まで1年近いものとなった。
家庭でも英語で会話をするなどハリウッド進出のため努力を続けてきた小栗の到達点を、映画『ゴジラvsコング』でぜひ確認していただきたい。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)
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