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新車販売、4月は反動増で2桁の伸び 乗用車好調 貨物車は足踏み バスは低調続く
自販連が4月の新車販売台数を発表。乗用車の前年比はふた桁の伸び。貨物車両は足踏み。バスは60%を切り未だ低調[写真拡大]
国内の自動車販売が持ち直している。5月6日、自販連(日本自動車販売協会連合会)が2021年4月の登録新車販売台数(軽を除く)を公表しているが、これによれば4月の新車販売台数は前年同月比122.2%の21万353台で2カ月連続のプラスとなった。今年1月からの累積では前年同期比105.5%の109万3431台で、4カ月連続の増加だ。
本年4月の前年比は122.2%と大幅な伸びとなったが、昨年4月は初めての緊急事態宣言が発出されており、販売台数の前年比も74.5%と大きく落ち込んでおり、これに対する反動増とも考えられる。20年は外出自粛の影響や購買時期の遅延などもあり、全体として販売台数は落ち込んでおり、感染状況の極端な悪化がなければ、今後も反動増によるプラス傾向は持続すると期待される。しかし、販売台数の前年割れが生じたのは19年の秋からで必ずしも新型コロナの影響のみとは言えず、18年からの後退局面での販売不振とも考えられ、今後の景気回復で潜在的買替え需要とも相まって順調に持ち直すことが期待される。
車種別に販売動向を見ると普通乗用車の好調が目立つ。乗用車では前年同月比126.3%の18万2760台で、内訳は普通乗用車が同152.7%の10万1978台、小型乗用車で同103.7%の7万7903台となっており、乗用車のうち特に普通乗用車が全体を牽引している。本年累積台数でも、乗用車全体で前年同期比106.1%、このうち普通乗用車は同117.6%と2桁の伸びだ。
貨物自動車は前年同月比101.7%の2万7145台、内訳は普通貨物車が同99.7%の1万410台、小型貨物車は同103.0%の1万6735台で、EC利用の拡大等により物流堅調で好調だった普通貨物車が昨年9月以来の前年割れとなり減速感が見られる。バスは同58.0%の448台と低迷が続いているようだ。
ブランド別でみると、全車種でトヨタが11万5436台、ホンダ2万0737台、日産1万5842台、スズキ1万0064台、マツダ6810台の順になっている。車種別の伸び率で見ると、三菱の乗用車の前年同月比247.6%が目立っており、内訳は普通が同252.0%、小型が同234.4%とともに好調のようだ。この他、スズキの乗用車が同165.9%、日産が同151.8%、レクサスが同137.5%など乗用車での好調が目立っている。(編集担当:久保田雄城)
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