確定申告が4月15日まで延長 サラリーマンの副業は確定申告で節税を

2021年3月21日 08:08

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 パーソル総合研究所による副業調査結果(2019年度)によると、サラリーマンの10.9%が副業を行っているとのデータがある。しかも、副業を始めて1年以内と回答したのが41.3%、今後副業をしてみたいとの回答が41.0%もあった。

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 2018年の副業解禁ブームで一気にサラリーマンの副業化が促進した格好だ。実際に副業に着手している比率は低いものの、今後は社会的な労働環境の変化も背中を押し、さらなる副業者増加がみられることだろう。

 副業を始めるとなると税金についての情報収集がポイントになってくる。もともとサラリーマンは源泉徴収と年末調整があるため、個人で確定申告や還付申告を行うケースが非常に少ない。だが副業を行うなら、ぜひ確定申告でガッツリと節税していただきたい。

 特に資産運用で老後資金を確保したいと望んでいる人は、丁寧な確定申告を心がけてほしい。なお、所得額が20万円以下なら申告は不要だが、たとえ赤字でも申告することをおすすめする。

 その理由は、サラリーマンの納税が過払い状況にあるからだ。そもそもサラリーマンには必要経費の計上が不可能な上に、適用される控除の種類もやや少ないのだ。もし副業によって事業所得を得るようになれば、事業内容に応じて広範囲の必要経費が計上できるようになる。

 例えば、サラリーマンが在宅でアフィリエイト収入(広告収入)を得ているとしよう。この場合、事務所(仕事場)に使用している面積に応じて家賃や光熱費・通信費の一部を経費に計上できる。かりに持ち家でも、不動産の減価償却率で経費として計上が可能だ。

 また仕事でマイカーを使用していれば、購入費(減価償却)と維持費(ガソリン代や車検大・保険料など)の一部が計上できるし、ネット環境のベースアップ分もまるまる計上できる。もし青色申告ならば、家族への給与も経費で落とせるのだ。

 このように生活費から一部を必要経費に回し、所得減額で節税できるのは大きなメリットだ。しかも副業が赤字になった場合、その赤字分を本業の給与所得と連結決算できることも見逃せない。この制度を利用して、副業の必要経費をフル申告して赤字化させ、本業で納めた税金を全て還付してもらうケースもあるくらいだ。

 なお青色申告であれば、赤字が3年間も繰越計上できるため、売り上げの不安定な個人事業には大きなメリットになる。

 また副業の所得を確定申告する場合、本業の年末調整では申告できなかった控除申請が可能となる。まず医療控除だ。同居する家族の年間合計医療費が10万円を超えれば、越えた分が所得控除として申告できる。ふるさと納税や政党への寄付金も控除となるし、自然災害や犯罪被害で生じた損益も所得控除でカバーできるのだ。

 資産運用を行っているサラリーマンは、株式の配当や投資信託の分配金などに、税額控除(すでに納めた税金の二重取りを回避するため)が適用される。iDeCo・個人型確定拠出年金税免除や私的な個人年金保険の税控除も確定申告で可能となる。

 他にも確定申告をする節税メリットはいろいろとあって、面倒な申告手続きのデメリットを差し引いても余りあるだろう。新型コロナウイルスの影響により、令和2年分の確定申告は、申告期限が4月15日まで延長となった。まだ確定申告をしていないサラリーマンは、今からでも確定申告をするようおすすめする。(記事:TO・記事一覧を見る

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