NYの視点:米国、1.9兆ドルの追加経済対策が回復に一段の弾みに

2021年3月9日 07:43

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記事提供元:フィスコ


*07:43JST NYの視点:米国、1.9兆ドルの追加経済対策が回復に一段の弾みに
米国の2月雇用統計が予想を上回る結果となり、経済がパンデミックから徐々に回復している証拠となった。カリフォルニア州もロックダウン緩和を開始。ニューヨーク市でも映画館の営業が再開されるなど、経済活動も少しづつ再開ペースを加速している。加えて、バイデン大統領が提示した1.9兆ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を上院が可決したため近く成立する見込みで、回復に一段と弾みがつくと期待されている。

アトランタ連銀は商務省が8日に発表した1月卸売在庫改定値を受けて、1-3月期成長見通しを従来の8.3%から8.4%へ引き上げた。1月卸売在庫改定値は前月比+1.3%と伸びは12月の+0.5%から拡大。1月卸売売上高は前月比+4.9%。伸びは12月+1.9%から予想以上に拡大し6月来で最大となった。

ゴールドマンサックスのエコノミストは最新の見通しで、パンデミックの規制が緩和し経済活動が再開、財政支援や、累積している貯蓄が強い需要拡大に繋がると指摘。労働市場を支援し、失業率は21年末には4.1%まで低下すると見ている。労働参加者も経済の正常化とともに増えると予想。

回復期待を背景にした金利先高感でドル買いの動きは中期的な傾向となると考えられる。《FA》

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