東レ、コロナ影響による販売量・生産量の減少を主因として2Qの事業利益は前年比52.3%減

2020年12月15日 09:17

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記事提供元:ログミーファイナンス

2021年3月期第2四半期連結損益概要

岡本昌彦氏:みなさま本日はお忙しいなか、ありがとうございます。みなさまには日頃から当社の経営並びに事業活動につきまして、ご理解をいただいておりますことに、あらためてお礼を申し上げます。

はじめに第2四半期決算の概要です。3ページをご覧ください。当第2四半期累計期間の売上収益は8,561億円と前年同期比で19.2パーセントの減収となりました。事業利益は341億円と、52.3パーセントの減益、四半期利益は45億円と91.2パーセントの減益となりました。

非経常項目

4ページは非経常項目についてです。当期において航空機需要の低迷に伴う収益性の低下により、米国子会社のCMAにおいて減損損失を240億円計上したことを主因に、当第2四半期累計期間の非経常項目はマイナス286億円と、前年同期比で256億円悪化しました。

資産・負債・資本、フリー・キャッシュ・フロー

続いて、5ページは資産・負債・資本、キャッシュ・フローについてです。9月末の資産合計は2兆7,171億円と、売上債権の減少を主因に前期末比で164億円減少しました。負債合計は1兆5,199億円と、借入債務の減少を主因に前期末比で127億円減少しました。

資本合計は1兆1,972億円と、前期末比で36億円減少しました。自己資本は1兆1,165億円、有利子負債残高は1兆222億円となり、D/Eレシオは0.92となりました。なお、フリー・キャッシュ・フローはプラス392億円となりました。

設備投資額・減価償却費・研究開発費

6ページは設備投資・減価償却費・研究開発費についてです。当第2四半期累計期間の設備投資額は650億円、減価償却費は591億円、研究開発費は302億円でした。主な設備投資案件は記載のとおりです。

事業利益増減要因分析

続いて、7ページのグラフは、当第2四半期累計期間の事業利益が前年同期に比べて373億円減益となった要因を分析したものです。数量差は新型コロナウイルスの影響による販売量・生産量の減少を主因に、マイナス623億円となりました。価格差は原料価格が前年同期に比べて下落したことからプラス80億円となりました。費用差他は営業費や製造固定費などのコスト削減に取り組み、プラス178億円となりました。

セグメント別売上収益・事業利益

8ページではセグメント別売上収益と事業利益の実績をお示ししております。

セグメント別業績(繊維)

9ページ以降はセグメント別の状況をご説明いたします。最初は繊維です。繊維セグメントの売上収益は3,302億円と、前年同期比で21.8パーセント減収、事業利益は158億円と、50パーセントの減益となりました。

原料価格の下落により価格差はプラスとなり、コスト削減にも取り組みましたが、国内外ともに新型コロナウイルスによる生産活動・消費行動停滞の影響を受け、数量差が大きくマイナスとなりました。衣料用途においては、各国でのロックダウンや販売店舗の閉鎖から需要が減退しました。

産業用途においても、主力となる自動車関連用途において自動車メーカーの稼働停止や生産台数低下の影響から販売数量が減少しました。衣料用白衣着やマスク用途での不織布需要の増加はありましたが、総量の減少をカバーするにはいたりませんでした。

セグメント別業績(機能化成品)

10ページは機能化成品セグメントです。売上収益は3,273億円で前年同期比で16.9パーセントの減収、事業利益は241億円で27.6パーセントの減益となりました。コスト削減による費用差や原料価格下落による価格差はプラスとなりましたが、新型コロナウイルスによる生産活動停滞の影響を受け、数量差が大きくマイナスとなりました。

機能化成品のサブセグメント別売上収益

それぞれの事業の状況については、次のページでご説明いたします。まず樹脂事業は、国内外で自動車用途および一般産業用途の需要が減少しました。ケミカル事業は基礎原料の市況下落の影響を受けました。

フィルム事業は、リチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレータフィルムにおいて需要が低調に推移しました。電子情報材料事業は有機EL関連顧客の生産稼働低下の影響を受けました。

セグメント別業績(炭素繊維複合材料)

12ページは炭素繊維複合材料セグメントです。売上収益は893億円と前年同期比で25.5パーセントの減収、事業利益はマイナス3億円と121億円の減益となりました。徹底的なコスト削減を行い、また一般産業用途では風力発電翼向けが堅調に推移しましたが、航空宇宙用途において民間旅客機のビルドレートが減少した影響を受けました。

炭素繊維複合材料のサブセグメント別売上収益

用途別の状況について、次のページでご説明いたします。航空宇宙用途は、新型コロナウイルスの影響に伴う大手顧客の生産機数引き下げや工場稼働停止の影響を受けました。スポーツ用途は新型コロナウイルスの影響に伴い、低調に推移しました。

一般産業用途のうち、レギュラートウは圧縮天然ガスタンク用途をはじめとする環境エネルギー関連向けや、欧州超高級自動車用途が新型コロナウイルスの影響により低調に推移しました。

ラージトウは風力発電翼向けの出荷が引き続き堅調でした。コンポジット事業は新型コロナウイルス、肺炎診断用の医療機器関連部材の出荷が拡大しましたが、海外のコンポジット子会社は新型コロナウイルスの影響に伴う自動車用途の需要減少により販売が減少しました。

セグメント別業績(環境・エンジニアリング)

14ページの環境・エンジニアリングセグメントは、売上収益は782億円と前年同期比で10.3パーセントの減収、事業利益は40億円と4.4パーセントの増益となりました。数量減の影響をコスト削減でカバーいたしました。

水処理事業は一部地域への出荷において新型コロナウイルスの影響がありましたが、逆浸透膜などの需要は概ね堅調に推移しました。国内子会社ではエンジニアリング子会社でエレクトロニクス関連装置の出荷が減少しました。

セグメント別業績(ライフサイエンス)

15ページはライフサイエンスセグメントです。売上収益は247億円で前年同期比7.1パーセントの減収、事業利益は8億円で22.9パーセントの減益となりました。医薬事業は経口そう痒症改善薬レミッチにおいて後発医薬品発売の影響を受けたほか、本年4月の大幅な薬価改定の影響を受けました。

医療機器事業は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、医療機関での不急の手術先送りの影響があるなか、ダイアライザーは国内外で堅調な出荷となりました。また営業費などコスト削減を推進しました。

主要子会社・地域の収益状況

16ページでは主要子会社・地域の収益状況をお示ししております。東レインターナショナルは繊維・樹脂・ケミカル・フィルム・炭素繊維複合材料の販売が低調に推移しました。東レエンジニアリングはエレクトロニクス関連装置の出荷が減少しました。東南アジアの子会社では、繊維需要は新型コロナウイルスの影響により衣料用途・産業用途ともに低調に推移しました。

機能化成品事業は、エンジニアリングプラスチックは新型コロナウイルスの影響により出荷が減少しましたが、ABS樹脂は家電用途を中心とした中国市場の需要回復に加え、スプレッドも改善し堅調に推移しました。中国の子会社では、繊維事業は新型コロナウイルスの影響によるマスクの需要増を背景に不織布用途は堅調に推移しましたが、衣料用途が低調に推移しました。

韓国子会社では繊維事業は市況悪化の影響を受けましたが、新型コロナウイルスの影響によるマスクの需要増を背景に不織布用途が堅調に推移しました。また原料価格の下落に伴い、スプレッドも改善しました。機能化成品事業はリチウムイオン二次電池向けバッテリーセパレータフィルムの需要が低調に推移しました。

2021年3月期連結業績見通し

次に2021年3月期連結業績見通しについてご説明いたします。18ページをご覧ください。2021年3月期の業績見通しにつきましては、新型コロナウイルスの感染拡大は減速と再拡大を繰り返しながらも収束に向かい、国内外の経済は緩やかな回復基調を辿ることを前提で見通しを作成しております。

上期の業績動向に加え、事業環境の変化等を踏まえて8月7日に公表した業績見通しを修正し、売上収益を1兆8,600億円、事業利益を800億円、当期利益340億円といたします。なお、10月以降の為替レートは105円パーセントドルを前提としております。

セグメント別連結業績見通し

19ページでは2021年3月期の連結業績見通しをセグメント別に示しました。

セグメント別事業利益の8月7日公表値との差異

20ページでは、2021年3月期通期の事業利益の8月7日公表値と今回見通しとの差異をセグメント別にブレイクダウンし、その要因を表の右側にお示ししています。新型コロナウイルス感染拡大の影響はございますが、需要が拡大する市場での拡販と徹底的なコスト削減を推進してまいります。ご説明は以上となります。

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