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2024年には1000億円に迫ると予測されるAI主要8市場(画像: アイ・ティ・アールの発表資料より)[写真拡大]
調査とコンサルティングを行うアイ・ティ・アール(東京都新宿区 以下、ITR)は17日、AI国内主要8市場の市場規模が2024年度に980億円に達し、1000億円に迫ると予測を発表した。2019年度の同市場規模は前年度比37.8%増の384億500万円で、技術進歩と用途の多様化によりさらに成長すると見ている。
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高い伸びを見込んでいるのが、時間の経過に伴い変化する「時系列データ」を分析する商品・サービスの市場。2019年から2024年にかけての年平均成長率が31.5%と試算している。分析が必要なデータは増大しており、複数のデータを掛け合わせた高度な分析ニーズが高まっていることが大きな要因だ。尚、8市場全体の同年平均成長率は20.6%。
2019年度に躍進したのは機械学習自動化プラットフォーム市場。前年度比95%増と大幅に伸びており、今後も継続的に市場が拡大すると見込む。データサイエンティスト人材が不足する中、それを補うことができる製品として認知度が上昇。大企業中心に導入が進んでいる。参入するベンダーの増加と共に低価格化が進行しているのも好材料だ。
これに続くのが同70.4%増の画像認識市場だった。大口の設備点検用が伸びをけん引しているが、用途が多様化しつつあり市場拡大の継続が期待できる。現在は、製品の外観検査や道路や橋、建造物の保全業務が活用の主体となっている。だが、導線・動態分析や車両の自動運転関連などにも利用の幅が広がっている。
ITRのシニア・アナリスト舘野真人氏は、「AIシステムは独自開発が主流で、ビジネス用途で汎用的に利用できる製品・サービスはまだ限られている。そうした中で、開発に必要な作業を効率化する機会学習自動化プラットフォームが、専門スキルを持つスタッフが不足している国内企業の間で採用が拡大している」とコメントする。
ITRが調査したAI主要8市場は、機械学習自動化プラットフォーム、時系列データ分析、検索・探索、翻訳、テキストマイニングとナレッジ活用、音声合成、音声認識、画像認識を指している。音声認識市場も、会議議事録向けなど適用領域が広がっていることから、継続的な成長が見込まれると言う。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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