宅配ボックス、便利化・差別化競争の現状

2020年11月13日 07:56

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宅配ボックスとテレビドアホンが連動した「録画機能付き宅配ボックス」(画像: 日本宅配システムの発表資料より)

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 富士経済によると、2025年の「宅配ボックス」市場規模は220億円が推定されるという。17年に比べ約2倍に拡充する予測だ。宅配ボックス普及・拡充の要因としては、「宅配業者の疲弊⇔再配達からの解放」や「生活様式の多様化⇔受け取り側の時間非拘束」などが指摘されている。「新型コロナ禍により非接触・非対人志向の高まりが後押しするかっこうになった」とする見方も聞かれる。

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 そうした拡大市場にあって1994年から展開を図っている業者に、日本宅配システムがある。HPによると既に全国2万3000棟を超えるマンションで実績を積んでいる。現在の主力商品は「monocompo」シリーズ。特徴として、以下の様な点が発信されている。

★コンピューター制御システム内蔵: セキュリティ強化のためで、盗難防止の抑制力を高める。

★人感センサー内蔵: 熱や動きで人の出入りを感知する。子供が誤って入ってしまうなどの事故を受けての対応施策。

★連携: 単に荷物を預かるだけではない。例えば『宅配クリーニング』。クリーニングに出したいものがある場合、宅配ボックスに入れておく。連携しているクリーニング業者が洗濯物を預かり、洗濯後にボックスに戻してくれる枠組み。

★monocompo office: オフィスに特化したボックス: 郵便物と宅配物双方の受託が可能。個人情報保護の観点から、各ボックスには部屋番号が記されていない。利用者だけが分かる仕組み。

 日本宅配システムの田中利忠COOは、現状を実態からこんな風に分析している。「新型コロナ問題が問沙汰される前から、非接触サービスのニーズは高まっていた。新型コロナの影響でその傾向がさらに強まった。昨年に比べて、導入台数は着実に増えている。従前はマンションなどの集合住宅の導入が大半だったが、今は戸建て住宅からオフィスまで幅広いニーズが生まれている。また、テレワークをしていて外出できないといったワーカーからの支持も高まっている」。

 こんな声も聞かれる。宅配ボックスの対象(規格)外の荷物は、原則「再配達/対面授受」。が、現実的に無理やり突っ込んでしまうケースも散見される。

 田中氏は「設置するオーナーがまず気を付けるべき点。利用者とのトラブルにつながりかねない」と警鐘を発した上で、「うちでは万が一に備え、24時間365日体制のコールセンターを整備している」とした。また、「需要が着実に高まっている今だからこそクリーニング業者との連携など、宅配ボックスの付加価値を高める施策の注力に務めていきたい」とも言及した。

 利用者に役立つ差別化は、大歓迎である。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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