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コロナ禍で葬儀スタイルもオンライン化 スマホでしのぶ故人の思い出
葬想式の画面イメージ。(画像: むじょうの発表資料より)[写真拡大]
近年の家族葬増加やコロナ禍の影響など、葬儀スタイルの変化とともに注目されている会社が、むじょう(東京都目黒区)だ。
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同社のコア事業は葬祭関連であり、スマホで故人をしのぶサービス「葬想式」を展開するが、19歳の学生が立ち上げた企業として今夏には各メディアでも紹介された。
「むじょう」は慶応大生の前田陽汰さんを中心に、3人の学生によって起業・運営されている。家族葬や直葬の増加によって、故人の友人など、遺族以外の人には別れの機会が失われつつあることが、起業のきっかけとなったようだ。
葬想式は従来の葬儀のあり方を覆すものではなく、葬儀に参列出来なかった人にオンラインでの参列を可能とし、家族葬などの小規模葬儀を補完するシステムとなっている。葬想式の仕組みだが、遺族が持つ故人の写真や、参列者のみが持つ写真をメッセージとともに共有でき、斎場のメモリアルコーナーをネット上で再現するものだ。
従来の葬儀では時間も限られ、遺族の負担も考えると別れの挨拶も形式的になりがちだが、葬想式では想いを込めたメッセージを遺族に伝えることができ、共有の承認可否も可能となっている。弔いの意義や形式を重んじる遺族にとっても利用価値は高いといえるだろう。
近年は金銭負担の軽減や故人の遺志により葬儀も小規模化の傾向にあり、また新型コロナウイルスによって亡くなった場合、遺族が濃厚接触者であることも多い。葬儀に対する価値観の変化とともに、コロナ禍の影響で「行くに行けない状況」も急速に出来上がってしまったため、一般葬など従来型の葬儀は今後も減少するとみられている。
厚生労働省の統計によると国内の死亡数は10月頃から徐々に増加し、1月にピークとなる傾向にある。1月といえばインフルエンザが猛威を振るう時期でもあり密集状態は避けたいところだが、葬想式は感染予防にも一役買うことになる。
時代や情勢を反映した柔軟なアイデアは今後の葬儀スタイルをどのように変えていくか、引き続き注目していきたい。(記事:坂根豊志・記事一覧を見る)
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