注目の経済指標:9月米小売売上高は伸び率鈍化の可能性

2020年10月10日 15:16

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記事提供元:フィスコ


*15:16JST 注目の経済指標:9月米小売売上高は伸び率鈍化の可能性
10月12日−16日週に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。

■13日(火)発表予定時刻は未定
○(中)9月貿易収支-予想は+592億ドル(米ドル建て)
参考となる8月実績は+589.3億ドル。米国からの輸入額に大幅な増減は生じてないことから、8月実績と同水準の黒字額を計上する可能性がある。今後については、欧米、アジア諸国の経済成長の鈍化が見込まれており、輸出数量は減少し、黒字額は縮小する可能性がある。

■14日(水)午後6時発表予定
○(欧)8月鉱工業生産-予想は前月比+0.2%
参考となる7月実績は前月比+4.1%。ドイツ、フランスの鉱工業生産が順調に増加したことが主な要因。8月については、ドイツの8月鉱工業生産が大方の予想に反して減少していることから、生産の伸びは鈍化する見込み。新型コロナウイルスの感染流行は終息していないことから、鉱工業生産が拡大する余地は小さいとみられる。

■16日(金)午後9時30分発表予定
○(米)9月小売売上高-予想は前月比+0.7%
参考となる8月実績は4カ月連続で増加したものの、伸び率は+0.6%まで鈍化している。ウイルスの感染流行が続いており、個人消費は回復途上にあることから、9月については衣料品などの売上が伸び悩み、8月実績と同程度か、若干上回る伸びにとどまる可能性がある。

■16日(金)午後10時15分発表予定
○(米)9月鉱工業生産-予想は前月比+0.7%
参考となる8月実績は前月比+0.4%。ハリケーンの影響で石油やガスの採掘が一時的に減少した関係で鉱業は落ち込み、鉱工業生産の伸び率は大幅に鈍化した。9月ついては、鉱業は持ち直す見込みだが、製造業の生産水準がさらに高まる状況ではないことから、全体の伸び率は8月実績をやや上回る水準にとどまる見込み。

○その他の主な経済指標の発表予定
・13日(火):(英)ILO8月期失業率、(米)9月消費者物価指数
・14日(水):(米)9月生産者物価指数
・15日(木):(中)9月消費者物価諸指数、(中)9月生産者物価指数、(米)10月NY連銀製造業景況指数
・16日(金):(欧)8月貿易収支、(米)10月ミシガン大学消費者信頼感指数、(米)8月企業在庫《FA》

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