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本格的オフローダーにはトヨタ・RAV4-HV、日産・キックスe-powerなど電動車が有利
トヨタ・RAV4 PHV(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
本格的オフローダーには、電動車が相性が良い。それは、低速でオフロードの障害物を乗り越えようとしたとき、ガソリンエンジン車ではMTだとクラッチを滑らせることが増えるからだ。
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ATならエンストする危険はなくなるが、トルクコンバーターを痛めることとなる。なぜなら、内燃機関のエンジンは低回転トルクが少ないため回転数を高める必要が出るからだ。DCTが向いていないのも、MTと同じクラッチを滑らせることとなるからだ。
その点、モーターは最初から最大トルクを発揮できるため、低速でラフロードを走るには最適だ。また、エンジンは1,500回転以上にしないと発進する力もない場合がほとんどだ。すると、大きな段差を乗り越えるときなどはクラッチを滑らせるしかない。しかしモーターであると、その回転を自由にコントロールできる感触があり、運転しやすさがある。
そのため電動車がラフロード走行には向いているのだ。街乗りの低速走行、つまり車庫入れ時も電動車が扱いやすい。マイルドハイブリッドでも良いのだ。電動車は微低速の扱いやすさがあり、日ごろ気付きにくいメカニズムに対する負荷の軽減は大きい。
現代ではタイヤのスリップを検知して、4輪のコントロールを行う制御コンピュータを積んでいるクルマが大多数だ。そのため「ゲーム機」を操作しているのと同じような状態で、自分の操作がどの様にクルマを動かしているのかも感じられなくなってきている。
大多数のクルマは人間の操作よりも「安全性」を保てるので良いのだが、運転手が自動車の実際の動きを検知できていないのは、問題視すべきではないか?
「オフロード走行に電動車が向いている」との知見については、ドライバーは「基礎知識」として持ち、エンジンの性能特性とモーターの性能特性の差を知っていることが必要だ。e-powerを積んだ日産・ノートと、1.5Lエンジンを搭載したトヨタ・ヤリスで加速テストした場合、0-400mまでは圧倒的に日産・ノートが早い。しかし、0-1000m加速となると、突然トヨタ・ヤリス1.5Lエンジン搭載車が速くなる。
これは、エンジンとモーターの性能特性によるところなのだ。日本の道路事情ではモーター車が圧倒的に乗りやすいのが分かる。e-power搭載車は、決してトヨタ方式HVに対して燃費では優位にならないのだが、日常の街乗りでは「乗り味で」人気があるのは分かる。
回生ブレーキでエネルギーを回収するためにも、何らかの形でモーターを搭載した電動車を使うべき時代であろう。しかし、バッテリーリサイクルなどの問題が浮上してきており、これから水素エンジンの研究が進んでくるだろう。
「アフターコロナ」ではどのような技術が優先となるのか?楽しみにしていよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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