仏、伊、英で5Gからのファーウェイ排除強まる

2020年7月15日 09:45

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 ヨーロッパの一部で5G基幹設備のファーウェイ排除の動きが強まっている。

フランスは7日、ファーウェイ製の第5世代(5G)移動通信機器に関しては、期間限定での使用を認めるという決断を下した。与党・共和国前進でサイバーセキュリティー委員会メンバーでもあるボトレル議員の発言によれば、ファーウェイ製品を「段階的に排除する措置だ」とのこと(Bloomberg)。

イタリアでもファーウェイ製品を排除する方針であることが報じられている。イタリアとブラジル両国で5G環境の構築に動いていたイタリアの通信大手テレコム・イタリアが、基幹通信網の入札にファーウェイを入れず、事実上の排除を決めたとしている(Reuters)。

イギリスでもジョンソン政権がファーウェイ排除に乗り出している。14日に会合が開かれる国家安全保障会議(NSC)で方向性が決められるという。具体的な案としては、2021年終盤までにファーウェイ設備の新規導入を禁止し、その後2027年までに完全排除する方向でまとまりつつある模様。

ただ英国の通信大手BTは、急激な排除は通信障害を起こす可能性があるとして、「ファーウェイ製品をすべて排除するのであれば、理想的には7年間の時間が欲しい」という時間的な猶予を求める発言をしている(BloombergBloombergその2Reuters)。

 なお現在の5G設備市場シェアは、1位がファーウェイで35.7%、2位がエリクソンで24.6%、3位がノキアで15.8%、4位がサムスンで13.2%だそうだ(36Kr Japan)。

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