マーケットエンタープライズは下値切り上げ

2020年6月18日 08:13

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 マーケットエンタープライズ<3135>(東マ)はネット型リユース事業を展開し、中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略を推進している。20年6月期大幅増益予想である。新型コロナウイルスの影響は限定的のようだ。収益拡大を期待したい。株価は戻り一服となってモミ合う形だが下値を切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。

■ネット型リユース事業が主力

 インターネットに特化してリユース(再利用)品を買取・販売するネット型リユース事業を主力としている。

 買取総合窓口サイト「高く売れるドットコム」をフラッグシップサイトとして30カテゴリーの自社WEB買取サイト運営、コンタクトセンターでの事前査定、リユースセンターでの買取・在庫一括管理・商品化、複数の主要Eマーケットプレイス(ヤフオク、楽天市場、Amazon、Ebayなど)に出店した自社運営サイトでの販売という、一気通貫のオペレーションシステムを特徴としている。

 収益面の特性としては、転居に伴う商品の買い替えや新規購入などのニーズが高まり、買取依頼・販売が集中する春季の引越しシーズンにあたる第4四半期(4月~6月)の構成比が高くなる一方で、第1四半期(7月~9月)は売上高が減少して営業損益が低水準となりやすい傾向がある。

■中期成長に向けて事業ドメイン拡大戦略

 消費者に最適な選択肢を提供する最適化商社を目指し、中期経営目標として売上高100億円、営業利益10億円の達成を掲げている。そして事業ドメイン拡大戦略を推進し、20年6月期から事業セグメントを、ネット型リユース事業(インターネットに特化したリユース品の買取および販売)、メディア事業(消費者に対して有益な情報を提供するオウンドメディア運営)、モバイル通信事業(子会社MEモバイルの通信サービス)とした。

 ネット型リユース事業では、仕入基盤拡充に向けて全国主要都市への新規リユースセンターの開設(19年6月期末時点で10カ所)を推進している。またM&Aやアライアンスも活用して取扱商品カテゴリー拡大を推進し、17年2月中古農機具・農業機械、18年2月中古建機・重機、18年4月中古医療機器分野に参入した。

 また19年1月アウトレットモール情報メディア「OUTLET JAPAN」事業、19年2月リユース総合情報サイト運営「おいくら」事業、19年8月ENECHANGEから格安SIM・スマホ情報サイト「SIMCHANGE」事業を譲り受け、19年10月農業総合研究所<3541>と農業生産者支援で業務提携した。

 20年2月ジラフから修理業者情報プラットフォーム「最安修理ドットコム」を譲り受け、20年4月子会社MEトレーディングを設立して旺方トレーディングから中古農機具事業を譲り受け、20年5月オフショア開発拠点としてのベトナムの子会社設立が完了した。

 なお中古農機分野では、20年4月子会社UMNを設立、20年5月アグリステージから国内最大級のインターネット中古農機具売買事業「JUM全国中古農機市場」を譲り受けた。そして6月15日にはJUMのサービス名称を「中古農機市場UMM」に変更すると発表した。

■20年6月期大幅増益予想

 20年6月期の連結業績予想は、売上高が19年6月期比18.0%増の100億円、営業利益が32.7%増の6億円、経常利益が32.2%増の6億02百万円、純利益が32.5%増の2億70百万円としている。既存事業の拡大、新規事業の収益化で大幅増益予想としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比31.4%増の78億85百万円、営業利益が55.2%増の4億43百万円、経常利益が56.3%増の4億43百万円、純利益が81.9%増の2億46百万円だった。1月~2月にモバイル通信事業の新規回線獲得が不振となる場面があったが、主力のネット型リユース事業が新カテゴリー分野も寄与して13.0%増収と順調に成長した。また新規セグメントのメディア事業は4.3倍増収だった。モバイル通信事業も累計ベースでは1.8倍倍増収と拡大した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高78.9%、営業利益73.8%と順調だった。新型コロナウイルスの影響は限定的のようだ。収益拡大を期待したい。

■株価は下値切り上げ

 株価は戻り一服となってモミ合う形だが下値を切り上げている。調整一巡して出直りを期待したい。6月17日の終値は2295円、今期予想連結PER(会社予想連結EPS51円85銭で算出)は約44倍、前期実績連結PBR(前期実績連結BPS221円09銭で算出)は約10倍、時価総額は約120億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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