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新型コロナウイルス感染拡大の防疫対策についての専門家は、疫学者だけではないことを考慮すべきだ。社会学や経済の専門家も、また臨床病院長などの参加も必要に思われる。これはマネジメントであるため、ORの知識、組織論や物理学者の知識なども必要とする。日本の産業構造を考えれば、基礎となる自動車工業会の代表も必要だったのではないのか。
【前回は】マツダ、ホンダ、日産、生き残れるのか? (15) 融資トヨタ1兆、日産5千億、マツダ3千億
「Jリーグ・プロ野球」は独自の検査体制を敷いて、防疫と安心感を整えるところはさすがに商売感覚だ。これらの民間の動きにおいては、繰り返すが、『トヨタ、日産、スズキ、マツダ、ホンダなど日本企業に限らず、企業として独自の検査体制を、従業員を中心として地域に整えること』との見方を検討すべきであろう。
全世界的、人類文明にも関係するほど、今回の新型コロナの問題では、「文明論」「社会学」などの専門家も含めねば「専門家委員会」とは言い切れまい。特に、「理論物理」と社会との関係性を理解する政治家、官僚がいないようだ。
■物理論理が先行する
その中で、九州大学の小田垣孝名誉教授(社会物理学)は、1927年のスペインかぜ流行時の数理モデルを使い、❝「経済活動と感染拡大防止の両立の「かぎ」はPCR検査にある」❞とした。彼は物理学の専門であるので防疫学とは違うため、「素人」と考えてしまう人がいるかもしれない。
また、PCR検査は「感度70%、特異度99%」で、偽陽性1%であり「全国民検査など現実に使えない」とする意見があった。しかしこれも、「2回の検査で連続陰性なら退院」とした退院条件としているなどを見れば、2回の検査や、「抗体検査」との併用で「陽性者」をできる限り確定するなど工夫するべきだ。
「抗原検査」であればPCR検査との整合性はさらに良いのであろう。だから、PCR検査の欠点を「出来ない理由」にしてしまってはならない。なぜなら、「ワクチン、特効薬などの開発が成功するまで」は、「隔離」しか方法がないからだ。
感度70%でも2回繰り返すと90%以上の感度とすることが出来る。「抗体検査」の精度がPCR検査よりも劣るとしても、陽性者の確定は出来るのであり、「2回検査で連続して陽性」での診断確定で1/10000の誤りは出ても、隔離により集団全体の感染確率を下げる効果を優先することが出来る数値だ。
中国武漢の住民全員検査で見られる「ロット検査」の手法など、工夫して陽性者の早期発見・隔離を進め、経済活動の復活を早めないと、中国、韓国など他国に経済的覇権も握られてしまう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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