ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、EU支援策への期待持続

2020年5月30日 14:34

印刷

記事提供元:フィスコ


*14:34JST ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、EU支援策への期待持続
■堅調推移、欧州復興計画への期待高まる

先週のユーロ・ドルは堅調推移。欧州委員会が復興計画で総額7500億ユーロの新たな基金創設を提案したことを好感して、ユーロ買いが加速した。ウイルス感染被害に対する警戒感は消えていないが、ユーロ圏諸国の経済活動は段階的に拡大していくとの見方は変わっていないこともユーロ買い材料となった。取引レンジ:1.0871ドル-1.1145ドル。

■底堅い値動きか、欧州経済復興の行方を見極める展開

今週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。ユーロ圏経済の底打ちへの思惑が広がり、ユーロ買い・ドル売りが優勢となりそうだ。欧州中央銀行(ECB)は量的緩和策の拡大を決定する可能性があるが、欧州委員会による1兆ユーロを超える規模の復興計画への期待感も、ユーロ買いを誘発する見通し。

予想レンジ:1.0980ドル−1.1280ドル

■堅調推移、世界経済の活動再開でリスク選好の円売り

先週のユーロ・円は堅調推移。世界各国で経済活動の再開が一段と拡大したほか、新型ウイルスワクチンの開発進展を好感したリスク選好的な円売りが優勢となった。欧州委員会が経済復興基金(総額7500億ユーロ)の創設を提案したことを受けて、ユーロ買い・米ドル売りも強まった。取引レンジ:117円09銭−119円90銭。

■底堅い値動きか、EU支援策への期待持続

来週のユーロ・円は底堅い値動きか。ユーロ圏経済の底打ち期待が浮上している。欧州委員会による1兆ユーロを超える規模の復興計画に思惑が広がり、ユーロ買いは継続する見通し。欧州中央銀行(ECB)による量的緩和策の拡大が予想されているが、リスク回避的なユーロ売りはある程度抑制される可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・3日:4月失業率(3月:7.4%)
・4日:4月小売売上高(3月:前月比-11.2%)
・4日:欧州中央銀行(ECB)理事会

予想レンジ:118円50銭−121円50銭《FA》

関連記事