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さいか屋、創業地の横須賀店を閉店 希望退職も募集へ
神奈川県で店舗展開する百貨店のさいか屋は、神奈川県横須賀市大滝町の横須賀店を2021年2月に閉店することを決めた。前身の呉服店が明治初期の1872年に開店してから約150年営業を続けてきた創業地で、かつての本店。横須賀店閉店に伴い事業規模に見合う体制に切り替えるとして、6月に希望退職を募集する。
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横須賀店は昭和初期の1928年、百貨店として開店した。1990年に売り場を増床し、ピーク時の1992年2月期には368億円の売り上げがあった。しかし、その後は売り上げが低迷を続け、2010年にかつての本店の大通り館を閉鎖するなどしたものの、最近は若者の百貨店離れやインターネット通販の攻勢などから赤字が恒常化していた。
現在の売り場面積は約1万9,000平方メートルで、2020年2月期の売上高は約66億円。閉店後の土地や建物の利用は未定。さいか屋は今後、横須賀市内でサテライト店舗の開設を検討するとしている。
横須賀店の正従業員は134人。非正規や外部テナントを含めるとさらに多くの従業員が働いているが、閉店後は社内で人員過剰となることが予想されている。このため、6月下旬から35歳以上の従業員を対象に、全社で非正規を含めて120人程度の希望退職を募り、8月末から順次退職してもらう方向。
退職者には規定に基づく退職金に加えて割増退職金を支給するほか、退職金の支給がない従業員に対しては退職慰労金を出す。割増退職金などは2021年2月期の特別損失として計上するが、業績に与える影響は現時点で未定としている。
横須賀店は長く市中心部の商業のシンボル的な存在となってきた。それだけに、市民や周辺の商店などから残念がる声が上がっている。横須賀市は今後、退職する従業員の再就職支援に力を入れる方針。(記事:高田泰・記事一覧を見る)
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