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トランプ大統領が有望視する抗マラリア薬、重症患者への効果には疑問符

2020年4月17日 09:00

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記事提供元:スラド

 Anonymous Coward曰く、

 今のところ新型コロナウイルス用(COVID-19)に適したワクチンや明確な治療方法は存在しない。そのため、世界中の研究者が承認済みや研究中の医薬品などを応用してCOVID-19に対処できないかを調査している。中でも米トランプ大統領が有望視しているとされるのが抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」(と抗生物質の併用)だ。そして、食品医薬品局(FDA)は重症患者への使用を許可する緊急認可を発行した。ヒドロキシクロロキンの抗ウイルス特性は実験室レベルでは証明されている。しかし、人間での有効性をテストする厳密な臨床試験は完了していない(Washington PostSlashdot)。

 コロナウイルス患者に対する投与はフランスと中国で行われた。フランスでの投与では、被験者30名中20名が治療を受けた結果、ヒドロキシクロロキンは単独でも効果があったが、アジスロマイシンと組合わせた場合の方が効果が大きく有意な差が見られたとされていた。ただし、こちらの試験での対照患者は、無症状6例、上気道症状(くしゃみ、頭痛、喉の痛みなど)22例、下気道症状(主に咳)8例からなり、比較的軽度の患者が主流だったとされる(TechCrunchNCBI)。

 一方でフランスの別の場所で行われた重傷患者11人(男性4人と女性が7人、平均年齢が58.7歳)への投与に関しては、7日間のウイルス学的クリアランスの割合、および臨床結果の違いから、ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンの併用投与によるウイルス免疫の活性の強化や臨床的な改善の証拠は見つからなかったとしている(ScienceDirect)。

 また別の記事によれば、3月27日以降、新型コロナ感染症患者への試験的な医薬品使用に関連した副作用の事例が約100例、死亡が4例、さらに蘇生措置を講じた例が3例あったという。その中で副作用が出た約82例は「深刻」で、その大半はヒドロキシクロロキンと抗HIV薬ロピナビル・リトナビルが半分ずつを占めたとされる(Bloomberg)。

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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード中国フランスHIV(ヒト免疫不全ウイルス)免疫新型コロナウイルス

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