スーパーのフジとバロー、一斉臨時休校で販路なくした給食用牛乳を販売

2020年3月11日 07:10

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岐阜県内のバローの商品案内と売り場に並んだ飛騨酪農農協の給食用牛乳(バロー発表資料より)

岐阜県内のバローの商品案内と売り場に並んだ飛騨酪農農協の給食用牛乳(バロー発表資料より)[写真拡大]

 東海地方を拠点とするスーパーのバローは、小中学校などの一斉臨時休校で販路をなくした給食用牛乳を岐阜県内60店で販売を始めた。中四国が拠点のフジは、11日から中四国89店で販売を始める。ともに新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けた地元の酪農家を支援するのが狙い。

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 バローは7日から、岐阜県の飛騨酪農農協が生産する飛騨ふるさと牛乳1000ミリリットル入りを、税込214円で販売を始めた。販売日は7日のほか、9、11、14の4日間で、1日当たり2,400本を岐阜県内で販売する。

 岐阜県は飛騨牛の産地として知られる酪農どころで、生乳の生産も盛んだが、新型コロナの感染拡大を防ぐために小中学校、高校、特別支援学校などが一斉休業となり、給食用牛乳の販売先をなくしていた。飛騨酪農農協が新たな販路確保に苦労しているのを見て、バローが手を差し伸べた形だ。

 フジは11日から4月5日までの予定で、中四国の酪農家が生産した200ミリリットル入りの学校給食用牛乳を税込62円で販売する。取り扱う店舗は、四国地方で愛媛県内44店、香川県内4店、高知県内8店、徳島県内4店と、中国地方で広島県内19店、山口県内10店となる。

 中四国地方は全国的なブランド牛は少ないものの、酪農が盛んで各県で生乳を生産している。学校給食用牛乳は供給が停止されると、脱脂粉乳など加工用牛乳として取り扱われることになるが、販売価格が大きく下がり、酪農家にとって痛い減収となる。このため、フジは各店で学校給食用牛乳を取り扱い、酪農家を支援することにした。

 酪農産業にとって学校給食はまとまった量の牛乳販売ができるお得意さんだったが、学校の一斉臨時休校が長期化することで対応に頭を悩ませている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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