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WRC第2戦スウェーデン、チーム・トヨタ優勝 マニュファクチャラー選手権首位
WRC第2戦・2020年ラリー・スウェーデンで優勝した、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組のヤリスWRC33号車[写真拡大]
FIA世界ラリー選手権(WRC)、2020年・第2戦ラリー・スウェーデン、最終日が2月16日に例年と異なる雪のないラリーとなり、スウェーデンのトルシュビーを基点に行なわれた。結果はTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC33号車)が優勝。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合3位で、セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(17号車)が総合4位でフィニッシュし、チーム・トヨタはマニュファクチャラー選手権首位となった。
ラリー・スウェーデンの競技最終日は、気温が上昇し、大雨が降る可能性もあってステージコンディションの悪化が避けられない状況となり、1回のみの走行に変更された。その唯一となったSS18は、トップ5タイムを記録した選手に対してボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定され、最後まで熾烈なタイムアタックが行なわれた。
予想通り天気は大きく崩れ、ステージの周辺は強い雨が降り続き、気温も6度前後まで上昇。道を覆っていた雪や氷が解け、極めてトリッキーな路面コンディション。しかし、エバンスは落ち着いた走りで、総合2位のライバルに12.7秒差をつけ、キャリア2勝目にしてチーム加入後、初勝利を手にした。エバンスは、42ポイントの同点でライバルに並び、彼のキャリアで初めてドライバー選手権で首位に立っている。
競技2日目で激しい3位争いを繰り広げたオジエとロバンペラは、ロバンペラがパワーステージでベストタイムを記録。3番手タイムだったオジエを逆転して総合3位でフィニッシュし、出場2戦目で表彰台とボーナスの5ポイントを獲得した。なお、19歳でのポディウム獲得は、史上最年少記録だ。オジエは、表彰台こそ逃したが、総合4位に入りパワーステージでは3ポイントを獲得。首位エバンスと5ポイント差の、ドライバー選手権3位につけている。チーム・トヨタはマニュファクチャラー選手権で、2位のチームに10ポイント差をつけてトップに立った。
また、開幕戦ラリー・モンテカルロに続き、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムで出場の勝田貴元は、堅実な走りを続け総合9位でフィニッシュした。
■WRC第2戦・2020年ラリー・スウェーデンの結果■
1)エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC)
2)オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(ヒュンダイ i20クーペ WRC)
3)カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(トヨタ ヤリス WRC)
4)セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア(トヨタ ヤリス WRC)
5)エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム(フォード フィエスタ WRC)
6)ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー(ヒュンダイ i20クーペ WRC)
WRC第3戦となる次戦は、3月12日から15日の「ラリー・メキシコ」だ。シーズン最初のグラベルイベントとなるこの1戦は、今年もメキシコ中央高地の都市レオンにサービスパークが置かれる。レオン周辺に広がるステージの標高は総じて高く、最高地点は2737mに達し、空気が薄い状態での走行となるため、エンジンのパワーダウンをいかに抑えるかが重要な技術的ポイントになる。さらに気温も摂氏30度前後と高く、エンジン冷却に関しても非常に厳しい戦いが予想される。(編集担当:吉田恒)
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