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チューンドカー市民権、確立 (2/2) 市場は変わる 「東京オートサロン2020」
「東京オートサロン」は、現在では「東京モーターショー」を上回る人気があり、国内の自動車メーカーだけでなく外国車メーカーも出展するようになってきた。「チューンドカー市民権」の確立である。
【前回は】チューンドカー市民権を確立 (1/2) 「シャコタン」と言われた時代 「東京オートサロン」
現代では「ファッション」としての捉え方と、「本格的チューニングカー」の要望という、2つの道があるようだ。もちろん、前提として「違法改造車ではない」ことが当たり前となっている。
「自分だけのクルマ」「人の持っていないクルマ」を求める人と、「高性能なクルマ」を求める人がいるのだが、高性能といっても単に大馬力と言うのでもなく、ハンドリングの切れ味など本来の車の運転の楽しさを求める人が増えている。
市販車でも「トヨタ・GR」「BMW・M」など各社が標準で高性能タイプをラインナップする傾向にあり、再度「クルマを運転する楽しみ」を見直すムードが出てきている。また高性能の方向性には、ラフロード性能を求めたり、「アウトドア装備」を求めたり、多くの分野で車の使い方を求める傾向があり、真に歓迎すべきことだ。
ミニバンやSUVでは「車中泊」は当然のことになり、ドライブの手軽さが生まれてきている。「道の駅」などでの宿泊を取り締まることはなくなり、警察は巡回して問題が起きないように保護してくれる。
これは、日本の社会の安全性を担保する意味でも喜ばしいことだ。地方の活性化にも寄与する傾向で、これからも安全に車中泊が行える施設が望まれる。
ファッションとしてのチューニングは、一時期人気の激しかったオーディオを大音響で奏でる傾向が収まり、真に車の音響環境を活かす傾向になったことは是非とも進めるべきであろう。クルマの室内は音響にとって理想的空間と言われてきたのであり、「これを活かさない手はない」と言える。自動運転になるに従い、ディスプレイの使い方も変わってくるであろう。
しかし一方で、日本市場ではクルマを家電製品のように気軽に感じすぎて、「色・スタイル」ならともかく、FFかFRなのか駆動輪を意識できないドライバーもいる時代だ。その中で「東京オートサロン」は、「クルマを好きで知識もあるユーザー」を育てる役割もあるのだろう。
そしてこの傾向に、自動車ディーラーの売り方がそぐわない現実がある。営業マンがクルマを知らないため客に説明できず、「一本釣り商法」の様相を呈していることだ。
100年に1度の変革によってビジネスモデルを変更して「サービス業」になって行くのは、ディーラーそのものなのだ。ディーラーレベルでも、「チューニングカー」を知ることが必要なのではないか。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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