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潜在的能力の高さを知らしめるポルシェ・タイカン テスラと違う本物のクルマ
ポルシェ・タイカン(画像: ポルシェの発表資料より)[写真拡大]
BEV(Battery Electric Vehicle)については、まだまだ山ほど課題が残っている。しかし、それを忘れさせるほどクルマの面白さを教えてくれるポルシェ・タイカン。これはBEVのクルマが持つ本来的性能を持っており、これではCO2排出量の削減の必要性がなくとも、ガソリンエンジン車を捨てBEVに乗り換えたくなるであろう。
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ポルシェ・タイカンの操縦性能は、バッテリーが低い位置に搭載されるため車両重心が低く、前後にエンジンなどの重量物がないため、重心からの重量物の距離がない。つまり、回転モーメントが少なく、旋回時の接地性に有利だ。これはスポーツカーとしての基本性能が高いことを示しており、ポルシェに限ったことではない。
日産・リーフも同様だが、BEVはモーターが1回転目から最大トルクを出すことが出来る特性であるため、微妙な調整にも対応できて、スキッドコントロールなどにも繊細に対応できる。制御システムの多い現代のクルマでは、これは有利なことだ。
プラットフォームやサスペンションセッティングを間違えなければ、BEVはガソリンエンジン車をはるかに凌ぐ操縦性と、それらの制御で柔軟性を持てる可能性がある。BEVは大きな可能性を感じさせるクルマだ。
2020年の発売を控えて各地で試乗会を開催しているポルシェ・タイカンだが、どの様な走行場面でも潜在的能力はガソリン車を凌いでいることは間違いない。特に、モーターの低速トルクは街乗りや駐車など実用場面でも運転しやすく、制御しやすい面はこれから開発が進むと自動運転などでも有利であろう。
現在、BEVのネックになっている性能と言えば、1充電最高航続距離だが、WLTPモードで最高463kmということでは、さすがのポルシェ・タイカンでも今一歩と言わざるを得ない。800Vという高いシステム電圧で実現した充電時間の短縮は、やはり無理があると言わざるを得ない。
ポルシェの技術力を信じるとしても、今後、充電やメンテナンスなどの面で問題が発生することも考慮しなければなるまい。
ポルシェ・タイカン4Sは4WDで、雪道の走破性コントロールなどにおいては、ガソリンエンジン車のメカニカルコントロール4WDで実現できない繊細さを持っている。ハンドリングについては、これから高度に開発が進むものと期待しよう。
モーターの軽量化の技術開発も進んでいる。全固体電池の実用化が期待される現在、急いで購入する必要性は感じないが、いずれは自動運転やシェアリングサービスなどの普及によって、自分で運転して走破性能を楽しむことが出来なくなるかもしれない。しかし、いつまでも「スポーツ」の味を残してもらいたいものだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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