【特集】低位妙味株をスクリーニング!参考2銘柄から見えてくる注目株とは?

2019年9月30日 10:54

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

 週明けは低位株の出番が回ってくるムードとなりそうだ。単に株価が低位にあるだけでストーリー性に欠けては、買い人気が高まることはありえない。そこで参考にしたいのが、前週末27日に急騰したオルトプラス<3672>(東1)とノムラシステムコーポレーション<3940>(東1)である。オルトプラスは、ストップ高して年初来高値を更新し、ノムラシステムも、東証1部値上がり率ランキングの第6位に浮上したが、この2銘柄には共通項があるからだ。

■年初来高値水準グループは業績高変化、新事業展開など評価してなお上値余地

 オルトプラスは、上場来安値222円まで売られた今年6月にアイデアファクトリー(東京都豊島区)と資本業務提携、9月24日にこの提携の第一弾として、今年12月に配信予定のゲームアプリの開発に参画すると発表、折からのゲーム株人気に乗り、株価は2日連続ストップ高し、1日置いた前週末に3度目のストップ高を演じ、上場来安値からは2.3倍の大化けとなった。

 一方、ノムラシステムは、株式分割で投資単位が5万円以下となるとしながらも今年7月31日を基準日に株式分割(1株を2株に分割)を実施、株価は、分割権利落ち後安値365円まで調整したが、相次ぐRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)開発や導入支援の受注を手掛かりにストップ高を交えて底上げし、前週末は分割落ち後安値から7割高、投資単位5万円をクリアした。

 この2銘柄を参考にすると、2通りの低位妙味株がスクリーニングされることになる。一つのグループは、この8月から9月に掛けて全般相場に逆行高して年初来高値銘柄まで買い進まれた銘柄である。株価の低位順に列挙するとアコム<8572>(東1)、シンニッタン<6319>(東1)、野村ホールディングス<8604>(東1)、東洋建設<1890>(東1)、オーイズミ<6428>(東1)、ディア・ライフ<3245>(東1)、ピーシーデポコーポレーション<7618>(東1)、日本ハウスホールディングス<1873>(東1)、ミサワ<3169>(東1)などとなる。

 このうちアコムは、利息返還損失が一巡して業績が高変化し、シンニッタンは、大株主の買い増し、野村HDは、不祥事の後処理を終了し巨額の子会社株式売却益を計上してLINE<3938>(東1)との合弁証券子会社の営業を開始し、東洋建設は、不動産開発を積極化、オーイズミは、カジノ関連、ディア・ライフは、新事業展開、日本ハウスHDは、業績のV字回復、ピーシーデポは、Windows7のサポート終了、ミサワは業績の上方修正でストップ高するなどのストーリー性があり、なお低PER・PBR水準に放置されていることも意識されよう。

■地銀再編思惑、地政学リスク関連、新素材・新技術などをテコに底上げグループも

 もう一つの低位妙味株グループは、逆にこの8月~9月に年初来安値まで売られて底値圏にある銘柄で、これも株価の低位順に列挙するとアグレ都市デザイン<3467>(東1)、九州フィナンシャルグループ<7180>(東1)、イソライト工業<5358>(東1)、中山製鋼所<5408>(東1)、MrMAX<8203>(東1)、りそなホールディングス<8308>(東1)、ペガサスミシン製造<6262>(東1)、JXTGホールディングス<5020>(東1)、テクノスジャパン<3666>(東1)などとなる。

 いずれもPER評価が1ケタ台と売られ過ぎを示唆するとともに、アグレ都市は高利回りの株主優待、九州FGとりそなHDは地銀再編関連、イソライトは新超耐熱新素材、中山鋼は原料スクラップ値下がり思惑、MrMAXは消費税増税関連、ペガサスミシンは高利回りの連続増配、JXTGは中東の地政学リスク関連、テクノスジャパンは電子タグ関連などの材料を内包してストーリー性もあるだけに、一段の底上げがありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
ケイアイスター不動産は戻り試す、20年3月期増収増益予想で1Q順調(2019/08/22)
綿半ホールディングスは調整一巡、20年3月期1Q減益だが2Q以降の挽回期待(2019/08/22)
アスカネットは調整一巡、20年4月期微減益予想だが保守的(2019/08/22)
フェローテックホールディングスは下値固め完了、20年3月期最終大幅増益予想(2019/08/22)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事