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建設機械コマツがアフリカで攻勢 米・キャタピラー、中国・三一重工に対抗
今や最後の新天地であるアフリカにおいて攻防を繰り広げるのが、建設機械メーカー各社である。
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半世紀以上前に日本市場に進出してきた米・キャタピラーは、三菱重工と合弁会社を設立、三菱キャタピラーと名乗ったその会社は、日本国内では敵なしと思われた。それから半世紀、コマツの2倍ほどの売り上げを誇るキャタピラーだが、コマツがそれに挑戦できる存在となってきた。アフリカ市場ではキャタピラーが早くから進出しており、そこでもコマツが挑戦者だ。
そして、アフリカには中国も追ってくる。中国は、政府開発援助(Official Development Assistance、ODA)をアフリカ諸国に対して行うのだが、その援助金で中国の企業が受注し、自国の労働者まで送り出す方式をとっている。
中国は、東南アジアの国々に対しても、そのやり方で返済が出来ないと「高利貸し」のように援助で作った港湾施設全体を取り上げ、そこを中国の世界貿易の拠点としてだけでなく軍事拠点としていくため、批判を浴びている。そんなODA頼りの利権獲得が背景にある中国企業であるため、コマツの敵は中国国家そのものであろう。
一方、日本のODAにおいても日本のゼネコンが請け負うことが多かったが、労働者は現地で雇い、現地の雇用の創出に寄与し、建設技術の伝授にも貢献してきた。そんな日本の真摯な対応を再評価してきたのが、東南アジアの国々である。
最近ではアフリカの国々においても、中国の「高利貸し」のような悪質な援助よりも、健全な自国の産業育成に貢献する日本のやり方を望む声が出てきている。先日も、日本でアフリカ会議が開かれている。
このほどのコマツの計画では、2020年6月に補修工場を南アフリカに新設する。収益率が高い建設・鉱山機械の営業をアフリカ全土で展開するための拠点の1つだが、補修工場ではいわゆるレストアに近い整備をして建設機械の寿命を延ばし、鉱山側の収益に資するような狙いがある。
こうすることでアフリカ諸国の現在のニーズに応え、やみくもに稼ぐ手段ではなく、ユーザーに寄り添った営業展開でシェアを伸ばす狙いであろう。30年後には、中国の競争相手になることが考えられる。
コマツは、ネットを使った常時監視システムなどで世界最先端をいっており、こうした技術を望む需要がアフリカ諸国でも起きてくるのは時間の問題であると言える。建設業界が政治と結びついているのは致し方ないが、中国がODAの分野でも「荒らしまわる」印象が強い。半世紀前に日本が経済大国となり「エコノミックアニマル」と世界で揶揄された時も、同じであったのだろうか?(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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