アルピーヌ・A110S ぞくぞくするほどの高性能版を東京モーターショー2019に出品

2019年9月26日 09:24

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アルピーヌ A110S(画像: アルピーヌ・ジャポンの発表資料より)

アルピーヌ A110S(画像: アルピーヌ・ジャポンの発表資料より)[写真拡大]

 アルピーヌ・ジャポンは24日、第46回東京モーターショー2019(開催期間:10月23日~11月4日)に、アルピーヌ・A110Sを出展すると発表した。

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 アルピーヌ・A110と言えば、軽量ボディを活かしたハンドリングの優れたスポーツカーだ。そのアルピーヌはフランス・ルノーの配下の会社で、日産とも関連が深いと考えられる。そのためかどうか知らないが、2017年に復活した現在のA110のデザイナーは日本人である。

 一目で初代A110を彷彿とさせるデザインだが、よく見ると近代日本車の面影も感じさせる。緻密で繊細で日本人らしい印象を与えている。

 初代A110はRRで、車体はFRPが使用され、日本の軽四輪自動車よりも軽かった。現代のA110も同じように軽量で、1.8リッター直4ターボエンジンの最高出力を252psから292psに向上させた、今回東京モーターショーに出品されるS仕様はどんな走りを見せるのであろうか。ターボラグを嫌うユーザーも多いのではないかと懸念したが、そうした感想は聞こえてこない。

 ホンダ・N-BOXは900~1000kgぐらいの車重に、ターボで64psであるが、同様の車重であるA110では4倍の252psであり、想像を絶する力が予想できるだろう。それをS仕様では292psまでチューニングしてきているわけで、足回りは実用にならないほどの固さと見ておいたほうが無難だ。日産・GT-Rニスモと同等と見ておいたほうが良いだろう。

 それに機敏な走りを見せるハンドリングで、日常の使用に耐えられるのかといった懸念を感じさせる。しかしおそらく、神経質すぎるハンドリングは人により好き嫌いがあるであろうが、街乗りに適さないほどではなかろう。

 初代A110はラリーで活躍したため、子供心に印象に残っている。当時RRであったエンジンの搭載位置は、近代的にMRに改修されている。その動機については、ミッドシップの重量バランスの良さを求めたのではなく、初代のプロポーションを崩さないようにデザイン上の要求に従っているところが、なんとも言えない面白さを感じる。小さな車体に現代のエンジンでRRではヒップアップになってしまうのであろう。

 さらに、空力部品のリアウイングを取り付けなくても済むよう、アンダーボディを成型しているのには好感がもてる。フランス車らしい美意識だ。

 剛性を2倍に高めた中空構造の軽量アンチロールバー、固さを50%引き上げたコイルスプリング、それに合わせたショックアブソーバー、タイヤは特注「ミシュラン・パイロットスポーツ4」で、前輪を215mm、後輪を245mmに変更。こう聞いただけで、かなりの強化だ。

 ブレーキはオプションとなっていたブレンボ製キャリパーと、φ320mmのバイマテリアルディスクが標準となり、身震いするユーザーもいるのではないか。

 ルーフを高剛性のカーボンとするオプションも用意されているようで、さらに軽量化と重心の低下を狙い、横Gに耐えながらの操縦をイメージできる装備だ。やはりサーキット以外には、その本来の性能を確かめる場所はないのであろう。だが、箱根のワインディングを優雅に駆け抜けるのも、さぞかし爽快であろう。もう10歳若返りたい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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