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エスティマ、マークX、パジェロ…令和元年に去る平成の伝統車たち
愛嬌のあるルックスが人気だったエスティマも、ついにその役目を終える(画像: トヨタ自動車の発表資料より)[写真拡大]
2019年は、複数の伝統車の生産終了が相次ぎ報じられ、自動車ファンを驚かせている。トヨタ自動車からは「エスティマ」「マークX」、三菱自動車からは「パジェロ」など、長年愛され続けてきた「伝統車」が次々と新車市場を去ることになった。加えて、日産自動車の「キューブ」も生産終了が一部で報じられている。令和元年にして、平成を駆け抜けた伝統車の行方に大きな変化が起きている。
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トヨタ・エスティマは1990年にデビュー。当時のミニバンとしては珍しい丸みを帯びたスタイルで、「天才タマゴ」の愛称が生まれるほどの人気を博した。それ以降、ミニバンの定番車として活躍し続けるが、2019年10月をもっての生産終了が決定。30周年目前の幕切れは多くの自動車ファンに衝撃を与えたことだろう。
トヨタでは2020年5月に現行の全車種を全販売店で展開する方針が決まっている。車種を絞り込むために、近年の販売台数が伸び悩んでいたエスティマが「リストラ」された格好だろう。
トヨタのセダンからはマークXも2019年末の生産終了が決定している。1968年に「マークII」としてデビューしてから実に半世紀以上もの活躍を見せていたマークX。しかしこちらも販売台数不振によりエスティマ同様に役割を終えることになった。
同じ伝統車である「カローラ」は2018年にハッチバック版の「スポーツ」、2019年秋にセダンとワゴン版である「ツーリング」が登場するなど活動を本格化させている。それを知る人にとっては、マークXの末路を寂しく感じるかもしれない。
三菱自動車からはパジェロが8月をもって国内向けの生産を終了している。1982年の発売以来、現在隆盛を極めるSUV市場の草分け的存在であるパジェロ。テレビ番組の景品としても紹介されるなど圧倒的な存在感を発揮し続けた。しかし近年は同社のSUVである「アウトランダー」「エクリプス クロス」などの陰に隠れ、販売台数が不振になっていた。
加えて日産自動車の定番コンパクトカー「キューブ」の2019年末をもった生産終了も一部で報じられている。こちらはまだ日産自動車から公式発表がない状況だが、現実となればまた一台、多くの人に親しまれた伝統車が幕を閉じることになる。
最近はトヨタから「スープラ」「RAV4」「カローラ」、ホンダから「NSX」「シビック」など、かつて人気だった車が復活する例も多い。一方でエスティマやパジェロのように役目を終えてしまう伝統車も続出している。各自動車メーカーがあらゆるジャンルで販売戦略を組み直す一環の中、長年親しまれた車であっても、そのあり方を大きく見直していると考えられる。
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