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日本独特の経済慣習? 「お通し」のトラブル対策を急ぐべし
小じゃれた居酒屋などに行くと注文をする前に、いわゆる「お通し」が出てくることが少なくない。このお通しに関して、興味深い記事に接した。
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7月30日の琉球新報が、“「お通し」トラブル多発 外国客「注文していない」と苦情 沖縄の飲食店の対応策あれこれ”というタイトルで配信した記事だ。要約するとこんな内容である。
*「お通し」習慣に馴染みのない、外国人観光客との間のトラブルが多発している。
*ある店(実名で登場)では相次ぐトラブルに、日本語・英語・中国語・台湾語・韓国語で今年1月から「全てのお客さまから500円ずつテーブルチャージ料頂いている。テーブルチャージにはお通しの料金が含まれている」といった内容の注意書きを張り出したという。
*ある法人(同)では、飲食店からの依頼を受け多言語に対応できるスタッフを派遣。「通訳だけでなく、料理の解説やその文化の背景などもレクチャーしている」という。
私も海外で「お通し」なる代物に出会ったことがない。一度、スナックに毛の生えたような「自称クラブ」のマスターに問うたことがある。「この店も座った途端にスルメとかナッツの類の乾きものが出てくるけど、これって一体何なの」と。
「うちのような店で出すのはチャーム(おつまみ)、飲食店ではテーブルチャージ料」とした上で、こんな蘊蓄を問わず語りに傾けてくれた。「蕎麦屋でもビールを飲む人がいる。“何か肴はないか”と言われた時に、店主が機転を利かして“蕎麦がき”を出したのがはじめとか」。
記事に接し、訪日観光客のピークが来年の東京五輪・パラリンピックだとすれば「お通しトラブルは増え続けるだろうな」と思いながら「法的にはどうなのだろう」と思いを馳せた。知人の弁護士に聞いてみた。返ってきた答えはこんな具合だった。
「日本独特の習慣で、(民)法的な定め等は一切ない」
「こんなものはいらない、という客は拒否することはできる。だがその分が支払明細書や領収書から引かれるかどうかは、その店次第」
「新聞で読んだという沖縄の店のように、多言語で“お通し”について記しておくのがトラブル対策に一番だろう」
「お通しそのものが焦点になった事例ではないが、テーブルチャージ料が云万円という店が今流にいえば“闇の世界の店”と断じられた事例はある」
今からでも遅くはないから、飲食店を経営する各位には「お通し代」対策をしっかり執っておくことをお勧めしておきたい。日本独特の習慣(文化?)が妙な国際間の軋轢にならないためにも、である。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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