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高強度レーザーで“金属の水”確認 天王星と海王星の磁場の原因解明 岡山大など
実験で利用されたレーザー施設。フランス・エコールポリテクニークのLULI 2000レーザー(左)と、大阪大学の激光XII号レーザー(右)。(画像: 岡山大学の発表資料より)[写真拡大]
岡山大学と大阪大学などのチームは12日、高圧力環境で水が金属状態になることを、高強度レーザーを使った実験で解明したと発表した。天王星や海王星の磁場は、この金属状態の水に流れる電流が起源だと考えられる。
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■天王星と海王星の磁場
天王星と海王星はともに巨大氷惑星に分類される。中心に岩石からなる核があり、その周りを水、アンモニア、メタンの氷が包んでいる。外層には水素とヘリウムのガスをまとっている。
これらの惑星は独自の磁場を持つことが確認されている。天王星の磁場の中心は惑星の中心から大幅にずれており、自転軸から60度傾いている。海王星の磁場も同様に自転軸からの大幅なずれと傾きを示している。
このような磁場は惑星内部の電流によるものと考えられている。しかし、惑星の主成分である水は基本的に不導体のため、どのようなメカニズムで電流が発生するかは謎であった。
■今回の研究
今回の研究では、惑星内部の成分を模した試料に高強度レーザーを照射し、惑星内部と同じ約3000気圧の状態を再現した。この状態の試料に計測用のレーザー光を当てたところ、光を強く反射した。
この現象は、試料が金属状態になったことを示している。物質中の電気伝導度が高くなるほど、光の反射率も大きくなる。今回の実験では、純水、メタンを含む水溶液、メタンとアンモニアを含む水溶液の3種類の資料を使用した。
メタンを含む水溶液は、純粋な水と比べて光の反射率が著しく高くなった。このことより、メタンから生成された炭素イオンが電気伝導度に影響を与えていると考えられる。今回の実験から巨大氷惑星の磁場の源が「金属の水」を流れる電流であることが分かった。
本研究成果は、7月12日に、英国の学術誌「ScientificReports」オンライン版に掲載された。(記事:創造情報研究所・記事一覧を見る)
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