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ゼニア財団が本拠地の伊ビエッラで大規模アートエキジビジョンを開催
ゼニア財団がチッタデッレアルテ ピストレット財団(Cittadellarte – Fondazione Pistoletto)とカッサ・ディ・リスパルミオ・ディ・ビエッラ財団(Fondazione Cassa di Risparmio di Biella)と共に企画した「パードレ・エ・フィリオ エットーレ・ピストレット・オリヴィエロ、ミケランジェロ・ピストレット(Padre e Figlio|Ettore Pistoletto Olivero|Michelangelo Pistoletto)」というアートエキジビジョンが、4月17日にスタートした。
この展覧会は「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」の本拠地であり、エットーレ、ミケランジェロ・ピストレット親子の出身地でもあるビエッラ地域にある、カーサ ゼニア、チッタデッラルテ 、パラッツォ グロモ ローサという3つの場所で開催。展示作品は100点以上で、絵画やミケランジェロの代表作であるミラーワークからライトボックスやビデオダイアローグなどのインスタレーションも含んだ大規模な展覧会となっている。
「父と息子」というタイトルがついたこのエキシビジョンは、ミケランジェロ・ピストレットと彼の父であるエットーレ・ピストレットの芸術家としてのキャリアを物語るもの。父親は一方的に知識やパッションを伝える責任のみならず、息子が自身の専門分野をさらに豊かにするために父親の経験を受け入れて活かせるものであること、またその関係は私邸関係であると同時につながりを感じさせるものと、時として挑発的なものであること・・・といったテーマも内包されている。
同時にゼニア ファミリーとピストレット親子との強い絆もテーマのひとつとなっている。そもそもその関係はエルメネジルド ゼニアが1929年にエットーレ・ピストレットにグラフィティアートのラルテ・デッラ・ラーナ(L’Arte della Lana)を委託したところに始まる。それは現在もカーサ ゼニアのクアドリの間(Sala Quadri)にて今でも展示されているものだ。
また、息子ミケランジェロが父エットーレから芸術的ビジョンとセンスを継承したように、創設者のエルメネジルド ゼニアから、現在企業を率いるゼニア ファミリーの三代目と新たにビジネスに参画を始めた四代目が、ビジネスと慈善の両方のアプローチから同じ価値を追求しているという部分にも双方の共通点がある。このような隠されたテーマを頭の片隅に置きながら作品を鑑賞するのもよいだろう。
同展覧会は10月13日まで開催される。
■会場情報
Palazzo Gromo Losa :Corso del Piazzo 22-24, Biella
Cittadellarte – Fondazione Pistoletto : Via G. Serralunga 27, Biella
Casa Zegna :Via Guglielmo Marconi 23, Trivero
文:田中美貴
※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。
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