パルコ、通期は減収減益 19年度は50周年記念配当を予定

2019年4月23日 22:59

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記事提供元:ログミーファイナンス

パルコ、通期は減収減益 19年度は50周年記念配当を予定

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① 連結業績(損益計算書)

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牧山浩三氏:「株式会社パルコ2018年度決算説明会資料」でご説明させていただきます。

最初にサマリーもありますけれども、4ページをお開きいただきます。私からは、まず2018年度の連結業績につきまして報告させていただきます。よろしいでしょうか。

主力のショッピングセンター事業で、株式会社パルコの新規開業物件の貢献などがありましたものの、一部店舗や専門店事業のヌーヴ・エイの不振に加えまして、店舗閉鎖損失の計上などがありまして、減収減益となりました。

営業収益は、2017年度から2018年度に開業した店舗とパルコスペースシステムズなどの貢献がありましたが、パルコ既存店舗の競合影響と衣料品テナントなどの不振の継続、ヌーヴ・エイの時計事業の不振というようなことでマイナス、さらに店舗の閉鎖による店舗数の減少などがヌーヴ・エイにありまして899億6,900万円と、16億5,100万円の減収となりました。

事業利益は、パルコ既存店舗を中心に宣伝費など原価を圧縮いたしましたが、営業収益減に加え、新規パルコ店舗の先行経費の増加やエンタテイメント事業の映画館の開業経費などによりまして87億2,300万円となり、15億6,000万円の減益でございました。

営業利益は、宇都宮パルコと熊本パルコの営業終了の決定によります店舗閉鎖損失の30億8,900万円や、店舗などの減損損失を12億9,600万円、その他の費用として計上したことによりまして、54億2,500万円となりました。

親会社の所有者に帰属する当期利益は、33億7,000万円となりました。EBITDAは113億8,900万円です。

② 連結業績(損益計算書)

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次に5ページの表でお示ししましたとおり、前年との差異要因を分析をいたしますと、事業利益は、パルコヤ上野・ゼロゲートの貢献がありましたものの、一部店舗の不振に加えまして、エンタテインメント事業で出資した映画の原価増や復活開館した「シネクイント」等の開業経費、新規パルコ店舗などの開業準備に伴う人件費・委託費などの先行経費の増加、そして先ほども見ましたヌーヴ・エイの不振などがありまして、15億6,000万円のマイナスとなりました。

営業利益に関しましては、2019年度内での営業終了を決定いたしました宇都宮パルコと熊本パルコの店舗閉鎖損失や、パルコ既存店舗の減損損失などがありまして、62億8,700万円の減益となりました。

③ 連結業績(財政状態計算書)

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資産合計は、前連結会計年度末と比べ135億3,400万円増加し、2,753億6,900万円となりました。

渋谷再開発にかかわる取得予定保留床原価や仕掛販売用不動産などで126億円膨らんだことが主な要因で、加えて、錦糸町パルコや新生渋谷パルコ開業に伴う固定資産の増加などがあります。

資本合計は1,269億800万円で、親会社所有者帰属持分比率は46.1パーセントとなっています。

有利子負債は89億2,000万円増加し、617億4,000万円となりました。

ROAは、税引前利益の減少と資産合計が増加していることなどにより、1.9パーセント。ROEは、当期利益の減少などにより2.7パーセントとなりました。ROAとROEの減少は一時的であり、2019年度は回復する見込みでございます。

④ 連結 セグメント別実績、設備投資

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ページをめくっていただきまして、7ページでございます。

連結セグメントでは、先ほど申し上げましたとおり、「ショッピングセンター事業」は減収減益。

「専門店事業」のヌーヴ・エイは、主力の時計事業のチックタック事業の苦戦に加えまして、店舗のスクラップによる店舗数の減少などにより、減収減益となりました。

「総合空間事業」の株式会社パルコスペースシステムズは、新規内装工事の受注増などがありまして、増収増益となりました。

「その他の事業」では、株式会社パルコデジタルマーケティングは、ICT活用サービスを軸とした外部商業施設のクライアントの増加による収入増で、増収増益となりました。

パルコのエンタテインメント事業は、(2018年)7月に復活開業したシネクイントの貢献などにより増収となりましたが、前年の劇場の好調や出資映画の原価増、シネクイントの開業経費などにより減益となりまして、「その他の事業」合計では増収減益となりました。

① 連結業績、設備投資

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次の2019年度の予想でございます。

中期経営計画の3年目となります2019年度は、錦糸町パルコ、サンエー浦添西海岸パルコシティ、新生渋谷パルコ、川崎のゼロゲート出店。これらの4店舗の開業などの貢献を見込み、増収増益を計画しております。

営業収益には、渋谷再開発事業における保留床売却による一時的な増加を含み、同額を営業原価として見込んでいます。それを除いた実質の営業収益といたしましても、新規案件のオープンもあり、増収となる予想でございます。

営業収益・事業利益・営業利益は、主要各社で前年度実績を上回る予想になっております。

また、営業利益と当期利益は、2018年度の宇都宮パルコと熊本パルコの営業終了決定によります店舗閉鎖損失計上の反動などから、増益を予想しております。

2019年度の設備投資は、渋谷再開発計画の進捗などで177億円を見込んでおります。

② 営業利益対前年差グラフ

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次の9ページの図は、その営業利益の業績予想の前年差異要因をグラフで示したものでございます。

IFRS16号適用影響

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続けて、10ページの表でお示ししたとおり、今回の2019年度はIFRS16号の適用によりまして、財政状態計算書・損益計算書・キャッシュフロー計算書などに大きな影響があります。

財政状態の計算書では、オペレーティングリースなどを使用権資産として認識するため、資産合計は913億円増加する予想です。

損益計算書では、リースなどの借地借家料への計上が減価償却費と支払利息の計上に変更になります。一部支払利息計上となることから、営業利益は11億円増加いたします。借地借家料は104億円減少し、減価償却費が93億円増加いたします。支払利息は、リース負債と連動するため逓減的に発生をいたしますので、14億円増加いたします。

なお、2019年度のIFRS16号適用後の数値は監査前の概算でありますので、今後変更の可能性がございます。

配当金

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ページをめくっていただきまして、11ページでございます。

剰余金の配当でございますが、この剰余金につきましては、安定配当を基本といたしまして、配当性向を勘案して実行しておりますので、2018年度の1株当たりの配当金は、予定どおり、期末12円・年間24円で決定いたしました。2019年度はパルコ50周年記念配当の2円の増配を計画しており、年間では26円を計画いたしております。

中期経営計画進捗① 数値計画 業績

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ここからは、中期経営計画の進捗についてご説明を申し上げます。

2021年度に向けては、2019年度開業店舗や心斎橋計画を含めます新規開発で利益を積み上げるほか、パルコの既存店やエンタテインメント事業、パルコスペースシステムズをはじめとする子会社4社が、利益目標達成に貢献する計画です。

2019年度の計画を達成することで、中期経営計画の最終年度である2021年度は、当初からの営業利益目標の147億円の達成を目指しております。

中期経営計画進捗② 数値計画 投資など

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2017年度と2018年度の投資額は、合わせて273億円。中期経営計画の5ヶ年では、しっかり投資を考え、668億円の投資を計画しております。

中期経営計画進捗③ 開発物件

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ページをめくっていただきまして、15ページです。

中期経営計画の進捗のうち、開発物件の進行状況です。表でお示ししたとおり、中期経営計画5ヶ年で目標としております12件の開発計画のうち、5件が開業し、4件の計画が順調に進行しております。

すでに開業した物件は、パルコヤ上野に加えまして、京都・原宿・三宮ゼロゲートと、この(2019年)3月にオープンした錦糸町パルコです。

進行案件は、サンエー浦添西海岸パルコシティ、川崎のゼロゲート、そして新生渋谷パルコと、2021年春の開業を予定しております大丸心斎橋店北館という4店舗でございまして、残り3件の開発も推進をしているところでございます。

開発④ 2019年度開業物件2

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このあと17ページ・18ページには、サマリー的に2019年度の重点施策までを取りまとめておりますが、そこの施策について少し詳細説明をさせていただきますと、23ページまで飛んでいただきまして。

この2019年度の案件も、4つとも業態・業容の違う案件の開発をしております。

まず、23ページの錦糸町パルコについては、いわゆるマスターリースというかたちでオープンをいたしまして、(2019年)3月16日に開業いたしました。目論見どおり好調にスタートしております。

営業面積が2万3,000平米という大きさですけれども、アミューズメント施設・シネマが隣にありまして、複合ビルへの出店によりますシナジーを最大限に発揮し、買い物以外でも来店の目的を高めるクリニックや郵便局など生活をサポートするテナントも導入し、地域のインフラとしても貢献できそうなかたちになっております。

おかげさまで、特徴のあるフードホールやワンフロア(となり)、今は都内で最大級の無印良品などが好調にスタートしております。

開発⑤ 2019年度開業物件3

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次に、サンエー浦添西海岸パルコシティ。こちらは地元の優良企業サンエーさんとのJVというかたちで、浦添市の新たな“まち「シティ」”と「パルコ」の持つイメージの融合ということで、「パルコシティ」と名付けさせていただきました。沖縄県初出店のファッションブランドや全国の有名レストランなど、バラエティ豊かな250店舗が出店する計画でございます。

続きまして、この(2019年)秋の初めに川崎のゼロゲートの開業を予定しております。この計画地はJR川崎駅前の角地にありまして、視認性の高い好立地でございます。当然ですが、中身もすでに決まっております。

開発⑥ 2019年度開業物件4

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そして、(2019年)秋に開業予定の新生渋谷パルコでございますが、未来志向の複合型施設となる新しいショッピングセンターとして準備を進めております。新生渋谷パルコでの取り組みがパルコブランドのステージを進化させ、ひいては企業パルコと出店企業そのもののイメージアップにつながるものと確信をしております。

この渋谷パルコは、ショッピングセンターパルコでのICT活用の先行モデルと位置付けをしておりまして、インバウンド需要に応えられるショップ・店舗環境もICTを使って充実をさせ、世界に発信するショッピングセンターを目指してまいります。

店舗事業③ 2018年度実績

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28ページに示しておりますとおり、ICTの活用と時代を見据えたキャッシュレス対応、楽しさの演出という具体策を進行する予定です。

まず「ポケットパルコ」を充実させることに加えまして、2019年度内にはパルコカード利用が「割引」から「ポイント付与」へ移行すること。

店舗事業④ 2019年度計画

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そして同時に「PARCO PAY」も立ち上げて、大きな環境変化をさせながら、一次顧客でありますテナントさまには接客の時間を充実させて、それ以外のところはストレスフリーになるということ。お客さまも、ストレスフリーにいろいろなコト・モノを楽しんでショッピングをしてもらうような環境を整えてまいりたいと考えております。

ESGテーマ

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最後に、30ページの図で示しましたとおり、この時代ですので、ESGに関する課題も積極的に対応し、企業価値を持続的に向上させてまいります。パルコの役割は「街づくり」「インキュベーション」「情報発信」でございますので、これを社会の課題とも解決・貢献し、そのものを成長させていくことで、ESGも積極的に行っていきたいと考えております。

簡単でございますが、私から2018年度の決算の説明とさせていただきます。

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