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トヨタとスズキ、インドなどでの協業の進捗状況を発表
2016年秋に電撃的な提携を発表したトヨタとスズキは、新たな協業について、具体的な検討に着手することに合意したと発表した。
次いで両社は、2017年2月6日の業務提携に向けた覚書締結以降、具体的内容の検討を続けてきた結果を報告。今回、両社は、トヨタが持つ強みである電動化技術とスズキが持つ強みである小型車技術を持ち寄り、生産システムでの協業や電動車の普及など新たなフィールドで共にチャレンジしていくため、具体的な検討に着手することに合意したという。
今後も両社は、公正かつ自由な競争が行われることを前提とし、「持続可能なモビリティ社会」の実現に向けて、関係法令を遵守し、さらなる協業の検討を継続する。
今回発表に至った新しい協業についての具体的項目は、まず「トヨタの強みである電動化技術、電動車の供給」が大きい。スズキに対してTHS(トヨタハイブリッドシステム)を供給し、HVシステム・エンジン及び電池の現地調達化によるスズキが強みを持っているインド市場でのHV技術の普及を図る。欧州市場においてもスズキへの電動車OEM(トヨタRAV4、カローラワゴン)を供給する。
一方、トヨタに対してはスズキの強みである小型車・小型パワートレーンの供給を行なう。インドでのスズキ小型モデル(スズキ・シアズ、エルティガ)をトヨタにOEM供給しつつ、デンソーとトヨタが支援するスズキの新開発エンジンを、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランドで生産し、トヨタ小型モデルへ搭載する。
また、スズキがインドで生産する小型車(スズキ・バレーノ、ビターラブレッツァ、シアズ、エルティガ)をトヨタのアフリカ市場向けにもOEM供給する予定だ。
加えて、トヨタ、スズキ両社の強みを生かした開発・生産における協業も推進するとしている。ひとつはスズキのインドにおける車両開発の知見を活用したトヨタCセグメントMPVの共同開発およびスズキへのOEM供給だ。同時にインドにおいて2022年からトヨタの現地法人トヨタキルロスカ自動車(TKM)で小型SUV(スズキ・ビターラブレッツァ)を生産し販売に乗り出す計画も発表された。
トヨタの豊田章男社長は今回の発表について、「今後進展することが見込まれている車両の電動化(については一朝一夕には進まない)、依然多くの市場では、ハイブリッド技術の果たす役割は大きいと考えている。電動車両は普及しないと地球環境への貢献にはならない。今回の合意により、インドや欧州をはじめ、グローバルにおいて更にハイブリッド技術が普及することを期待している。同時に、スズキさんとの協業が、車両やパワートレーンの相互補完から開発や生産の領域まで広がることにより、100年に一度の大変革の時代を生き抜くために必要な競争力の強化につながると考えている。今後も両社の強みを活かし、学びあうことによって、お互いの競争力を強化していけるよう取り組んでいきたい」とコメントを発表している。(編集担当:吉田恒)
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