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19年度「業界天気図」は暗雲漂う、3年ぶりに「悪化」見通し 帝国データバンク調査
帝国データバンクは8日、2018年度実績及び19年年度見通しの「業界天気図」を発表した。100業界198分野の業界動向について、最も良い「快晴」から「晴れ」、「薄日」、「曇り」、「小雨」、「雨」、最も悪い「雷雨」の順に分類している。
【前回予測は】18年度の「業界天気図」、「ホテル・旅館」など晴天の業界が4割以上 帝国DB
■18年度実績は「人手不足」などを背景に前年度より鈍化
2018年度は「快晴」から「薄日」までの「晴天」が90分野。「小雨」から「雷雨」までの「雨天」が43分野と、「晴天」が「雨天」を47分野上回っている。天気は「改善」が「悪化」を上回っているものの、そのペースは前年度より鈍化している。
晴天となったのは「ホテル・旅館」や「人材派遣」、「工作機械」など。なかでも「ホテル・旅館」は訪日外国人によるインバウンド需要が好調。19年度も持続的なインバウンド需要を背景に、ホテルの新規オープンが相次ぐなど好況だとしている。
一方で業績が悪化した主な業界として挙げているのは「カメラ製造」。ミラーレスカメラなどは健闘したが、コンパクトカメラ市場が大きく落ち込み、市場は縮小の一途をたどっている。
■19年度見通しは前年度よりさらに「悪化」へ
19年度見通しは、「晴天」が86分野、雨天が43分野という予測。天気の改善・悪化状況は「悪化」が「改善」を3年ぶりに上回り、「改善」となる分野が1999年度以降で最小になるという。
■19年度に業況の改善が見込める「ソフトウェア開発」や「鉄道」
「ソフトウェア開発」はAIやビッグデータ、フィンテックを背景にした金融業界への投資が加速。消費税増税によるソフトウェア特需も期待がかかる。
「鉄道」は無料Wi-Fiの搭載や多言語化の充実、豪華列車の運行など好調なインバウンド需要を背景に「曇り」から「薄日」と予測。有料座席サービス導入が進み、快適性や利便性の向上も期待されている。
■19年度に業況の悪化見込みは「工作機械」、「家電」
「工作機械」は18年度には人手不足に伴う省力化需要などから「晴れ」だったが、消費増税の自動車向け需要減、投資抑制、米中摩擦による中国経済の減速から「薄日」へ悪化するとしている。
「家電」は18年度には好調だったルームエアコンの需要減を予測。テレビやレコーダーなどの買い替え需要は持続するものの、増税後の個人消費減の影響は免れないという。
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