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TOPICS① 純粋持株会社体制への移行
堀内康隆氏:本日は決算説明会ということで、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。
本日は第2四半期の決算説明会ということで、私から第2四半期までの決算の状況ならびに下期のアクションを含めた通期の業績見とおし。最後に、今年の5月に発表させていただきましたが、中期の経営方針とその進捗状況についてお話しさせていただきます。
まず、決算の概況をご説明するのに先立ちまして、お手元資料にございます、トピックスに関してお話をさせていただきます。
3点ございまして、まず1つ目のトピックスです。当社ブックオフグループにおきましては10月1日時点で純粋持株会社を設立いたしまして、ブックオフグループホールディングスで持株会社体制に移行いたしました。5月に発表させていただいた通り、物事が進みました。
持株会社体制になって、急激に何か変わったかと言うと、そういうわけではなく将来に向けて業容を広げていくための一歩ということで、進めてまいりました。
TOPICS② グループ会社の再編
トピックスの2つ目としては、その動きの中の一歩目といたしまして、グループの再編を行うことを決定いたしました。
5月に発表させていただきました中期の経営方針の中で「個店を磨く」ということに加えましてチェーンならびに総力を挙げてお客さまに向き合っていく方針のもと現在動きを進めております。
この動きを加速していくために、今期中にECを担当しておりますブックオフオンライン株式会社と、当社グループ会社でありますブックオフコーポレーション店舗を運営する会社を合併する決議をしております。
6月に店舗の会員基盤とブックオフオンラインの会員基盤を統合して、新しいアプリをリリースさせていただきました。来月、いよいよ店舗の在庫をブックオフオンラインに出品する機能がスタートいたします。
この取り組みを通じて店舗とネットがより一層近い距離でいろいろな連携ができる環境が整ってきましたので、組織を融合させていくことでさらにその動きを加速させていくことを、しっかりと総力戦で取り組むテーマに資本投下を進めていくために、この組織の再編を行います。
来期以降、こちらに記している通りオンラインの注文を店舗で受け取ることであったり、またポイントサービスの連携といったより一層の取り組みを進めていく予定でございます。
TOPICS③ ヤフーとの提携関係の見直し(1)
3つ目のトピックスでございます。決算発表と同日でリリースをさせていただきましたとおり、2014年から進めておりますヤフーとの資本業務提携につきまして、一部見直しを行いました。2004年の提携のタイミングで発表した内容としましては、相互に「リユースの世界をもっと広げていこう」というミッションのもと、販売・買取両面で業務提携を進めていくことと合わせまして、それを推進していくための資本投下を行うということで、資本・業務両方で提携を行いました。
おかげさまで販売につきましては、当社グループの店舗の商品がヤフオク!に出品され、現在では常時200万点の商品がアップされ、年間では40億円を超える取扱高が生まれています。その結果、当社の収益も伸ばすことができています。
一方で買取については、2017年11月にヤフーの画面で申込みをして、ブックオフの店舗に持ち込んでいただく「カウマエニーク」をリリースいたしまして、こちらがちょうど1年経過したところでございます。
TOPICS③ ヤフーとの提携関係の見直し(2)
提携当初に掲げておりました販売・買取の業務の連携、相互にやるべきことが実現できたというところでございまして、今後の資本投下に大きなものがあるかと言うと、これから改善を進めていく要素が大きいです。そういったところを鑑みまして、資本の提携に関しては一区切りでいいのではないかということで、双方合意の上で決定いたしました。
具体的にはヤフーが保有する株式310万株について当社が自己株買いをするかたちで、資本提携については解消しております。一方で業務提携につきましては、引き続き私たちの店舗で買い取った商品をネットでも販売していくことについてヤフオク!を活用していきます。
また仕入れは大事なポイントでございますので、ヤフーとタッグを組んでやっていくことについて変わりはありません。引き続き継続をしていくと発表させていただいております。
以上、決算の内容に先立ちまして、冒頭にトピックスをお話しさせていただきました。
連結決算概要
決算の概要についてお話しさせていただきます。この第2四半期と決算の内容でございます。4月から9月の累計で売上高は389億5,300万円。営業利益は5億4,900万円。経常利益は8億9,700万円。純利益は4億4,100万円となりまして、営業利益・経常利益・純利益とも大幅に前年同期と比べて増益を果たすことができました。
この大きな要素として挙げられているポイントは、赤線で括らせていただいておりますが、販売管理費の減少要素が大きく寄与しているところがございます。
内容を掘り下げて見ていきますと、主として固定費になります地代家賃・減価償却費が大きく減少しているのが総括となっております。
こちらについては、昨年事業の整備判断ということで、ハグオール事業の中を大きく整備したこと、また一つひとつの店舗の業容を見ながら固定費を圧縮していく動き、具体的には当社が出店している地域の大家さまにお願いをして、家賃の減額交渉を進めていったり、水道光熱費の見直しをしていったり、固定費削減の動きが功を奏しまして販売管理費が大きく減少しました。
セグメント別損益
セグメントごとに、業績を分解してまいります。セグメントごとの売上・営業利益の結果でございます。先ほどお話しさせていただきました通りハグオールの事業の見直しを行った結果、赤字が剥落したことがございますが、お店の利益についても売上を押し上げて利益も押しあがるという結果を、この上半期の結果として生み出しております。
具体的にウォータフォールチャートでご説明させていただきますと、まずリユース店舗事業は前年同期と比べまして、営業利益が1億8,200万円のプラスとなりました。こちらの要因分解をしておりますが、一番大きな要素としては既存店の好調が背景等にございます。
既存店につきましては後ほどお話しさせていただきますが、この上半期6ヶ月連続で売上の前年を超える結果が後押しとなって利益を押し上げる結果となりました。少し飛びまして、もう1つの増益の要素がハグオールのセグメントです。今年度につきましてはブックオフオンラインのセグメントと統合して表記をしておりますので、前年のハグオールのセグメントのプラス要素としてプラス6億1,700万円と表現をさせていただいております。
ブックオフオンライン事業につきましては、事業全体として前年より1億600万円利益が減った表記になっておりますが、内訳を分解いたしますと、ハグオールの事業から百貨店の買取窓口の事業を引き継いだことによる営業損失の影響が約1億1,200万円ございます。これを差し引きますと、プラス500万円で期初の段階でこの4月から送料の値上げの影響などコストの上昇がある中で、売上を押し上げながら前年並みの収益を獲得したのが、この上半期の総括となります。
【リユース店舗事業】業績概要
セグメント別に業績の概要を簡単にご説明させていただきます。リユース店舗事業につきましては、売上高348億4,100万円、営業利益16億7,100万円で増収増益となりました。その主たる要因としては、既存店の売上が好調だったことでございます。先ほどお話しさせていただいた通り、4月から9月まで6ヶ月連続で既存店の売上が前年を上回ったことが背景でございます。
【リユース店舗事業】商材別実績
商材別に内訳を見ていきますと、大きなポイントとしましては、主力である書籍が概ね前年並みの売上を獲得したことに加えまして、ソフトメディア。新しく加えておりますトレカホビー。また貴金属・ハイブランドのブランドバックといった内容の商品が売上を大きく伸ばしたことが背景でございます。
【リユース店舗事業】新規出店の状況
新規出店の状況についてです。この上半期の4月から9月の出店に関しましては、資料の通りでございます。当初、大型店に店舗を出店する予定でございましたが、出店の準備の関係、契約の関係が絡みまして、この下半期または来年度の春にオープンの時期が変更になったことにともないまして、この上半期、直営店の出店に関しましては、総合買取窓口が中心となっております。
【ブックオフオンライン事業】業績概要
ブックオフオンラインの事業となります。売上高は36億1,500万円、営業利益は1,300万円となりました。営業利益がマイナスになった背景は、先ほど申し上げました通りハグオールの事業の百貨店窓口を引き継いだ営業損失が影響しております。
一方で売上高につきましては、ブックオフオンラインも本・ソフトメディアで、この上半期売上を押し上げた結果、前年同期と比べて約5億円売上が伸びました。課題となっている百貨店内買取窓口の事業については、重点項目として取り組みを進めております。
非常に良質な買取が増えるということで、当社としてはなんとしてもここを収益化して未来につなげていきたいと考えております。前年同期と比べまして、約5億円の収益改善を果たしております。
具体的には宅配買取や、マンションの訪問買取のチャネルといった不採算のチャネルを閉鎖しつつ、百貨店または外商さまとのコンシェルジュサービスに集約したことで、業務の効率化を図ってきたこと、ブックオフオンラインと統合することによって運営機能の集約、また物流拠点もハグオールの南船橋の倉庫を完全撤退いたしまして、ブックオフオンラインのあります横浜の倉庫に集約した動きがございました。
さらに業務の見直しを行いまして、できるだけモノを動かさずに百貨店の窓口で買取決算をしてお客さまに金額をご提供する。そういった業務改善の積み重ねで、これだけの業務改善を進めました。コスト効率がだいぶ改善してきたことを踏まえまして、現在買取拠点を広げて、取扱高を広げていきながらこれを収益化にしていくということで、来年春に単月黒字、その後の収益化を目論んでおります。これまでが、上半期の簡単な総括となります。
2019年3月期上期の評価①
続きまして、下期ならびに通期の業績予想について、この上半期の評価としてどうだったのかを少し遡った数値との比較でお話しさせていただきます。
まずお店の事業についてです。ヤフーとの提携後、我々が掲げていた内容としては商材を変革していこう、商圏を広げていこうということで、「変革」をキーワードに物事を進めてまいりました。この4年間の中で、さまざまな取り組みを進めた結果、商材の売上構成比として本・ソフト以外の物が広がっていく世界(となりました)。
店舗の店頭での売上にこだわらずにネットも活用して、売上を広げていく取り組みが着実に進んでおり、結果としてこれだけの数字が動いております。
2019年3月期上期の評価②
コストという観点で申し上げますと、この4年間の中でさまざまな苦労を重ねてまいりました。結果として営業利益、経常利益が非常に下がってしまった背景がございますが、直近の1年半の中でかなりの改善が進んでおります。
粗利率に関しましては、商材ミックスが変わってくる過程の中で徐々に減少することは予想しておりました。こちらが一定程度安定してきたのが、この直近2期のポイントになってきております。
販売管理費は、まず全体感として販売管理費の売上に対する比率が大幅に減少しました。こちらは先ほど申し上げました固定費の見直しもございますが、右に目を移していただきまして、最低賃金が上昇する中で、売上に対して人件費の比率が押し下げている取り組みがございます。
後ほどご説明をいたしますが、ITを活用してできるだけ労働効率を上げていく取り組みが功を奏しまして、人件費を一定程度にコントロールできております。
店舗の稼ぐ力という観点で申し上げますと、一過性で収益が生み出されたということではなく、底力として定着してくるものとなりました。一方で課題認識としては、売上高が前年比を超えているものの客数前年比に目を向けますと、やはりいまだ100パーセントを超えない水準が推移していることがございます。
課題認識
この下半期に関しましては、課題が「お客さまの利用数」に変化してきておりますので、こちらに対処するべく動いていきたいと考えております。具体的には、私たちがこれまで取り組んできた内容を、まずはお客さまにしっかりと伝えていく取り組みを進めてまいります。
下期重点施策:商材・サービスの変化を伝える
私が仕事に関係なくプライベートで、私の知人・友人から聞く言葉の中で「まだブックオフは本だけのお店」という印象が強いのが実際です。
本の取り揃えに関しましても、コミックや文庫本のイメージはあるけれども児童書のような子供向けの本がこれだけ揃っているんだということなど、かつて(ブックオフを)利用したお客さまが年を重ねた後、改めて来店したときに発見することがまだ多数あると思っております。
それ以外にも我々が取り組んでいる家電の取り組み、大型店での洋服の取り扱い、ブックオフスーパーバザーでご家庭にあるあらゆる物を買取販売する取り組みが、まだまだお客さまに伝わっていないと感じております。
ここについて、従来の定期販促だけではなかなか足りないだろうということがございまして、これについてこの下半期から追加の広告予算を設定して、しっかりとお客さまや消費者の方とコミュニケーションをする動きを取って、店舗で磨いてきた物を一つ一つお客さまに見ていただく。
お店にご来店する機会がなくても、ネットを通じてブックオフが利用できる世界がございますので、そこをしっかりとお伝えして、お客さまの利用につなげていくことを進めてまいります。
下期重点施策:既存店への投資を上乗せする
そういう取り組みを進めていくことと合わせまして、ご来店したお客さまが安心してご利用いただける、また変わった印象をしっかりと伝えるために(既存店における内外装のリニューアルを加速いたします)。店舗の中にはまだまだ改装が進んでいなくて、古い印象を伝えてしまう看板がございます。
ここに関しましては、追加の予算を設定しまして外装の塗り替えや、店内の告知物の充実をやっていくのと同時に、この上半期大きな地震が2回ございました。そういった中でも安全・安心してご利用いただける環境を整えていく、備品類の整備を改めて見直しを行いましてご安心いただける環境を整えていくことを進めてまいります。
業務効率という観点でもそうですが、お客さまの利便性向上という観点で申し上げると、電子買取の仕組みを通じて、何度も同じことを書かなくていい仕組みや、会員サービスを通じてお客さまに合ったプロモーションの実施はITの力が不可欠でございます。こちらに関しては重点的に投資を進めてまいります。
通期業績予想の修正(11月12日公表)
これらの結果、上期の実績ならびに下期の見通しを重ね合わせました、通期の業績見とおしといたしましては、売上高805億円ということで、当初との据え置き(となりました)。営業利益、経常利益、純利益に関しましては、当初見とおしよりも増額で動いてまいります。
事業方針の役割分担
続きまして、最後に、5月に発表させていただいた中計方針の進捗についてお話しさせていただきます。
中期の経営方針の中で、これからのブックオフグループをどのようなかたちで運営をしていくか。事業方針として掲げさせていただいたのが、「個店を磨く」とそれに加えて「総力戦で取り組む」という内容でございます。
ブックオフは従来から地域のお客さまから買取をして、商品を販売するということを進めてまいりました。二十数年来、一つ一つのお店を磨くことについては進めておりますが、新しい商材への取り組みや、ネットに出していくことを通じて地域のお客さまに、そして買い取った商品を全国に届ける取り組みを引き続き行ってまいります。それをより効率的・効果的に収益につなげるという意味で、総力戦で取り組むという内容を加えて、向こう3年~5年の動きを整えてまいります。
収益を上げていくドライバーが取り扱う商材、それを取り扱う運営、またいかにお客さまを集めてくるか。そしてオペレーションをする仕組みという観点。この4つの軸で考えた場合に、個店を磨くことでより幅広い商材を高い運営効率で取り扱っていくところを伸ばしていき、それをお客さまに知っていただいて、お客さまにご来店いただく。
ご来店いただいたお客さまに満足いただける仕組みをご用意する。そういったところを組み合わせて進めていく方針です。
【個店を磨く】既存店のリニューアル
「個店を磨く」ということで、大型化・複合化していく取り組みは従前来からやってきておりますが、今年度とくに注力をしているのは、100~150坪の従来型のブックオフの店舗へのテコ入れになります。
この上半期、直営店では23店舗のリニューアルを実施いたしました。その中で代表例が資料にございますが、画一的にやるのではなく地域の立地に合わせました。
茅ヶ崎の方面であれば本・ソフトメディアに加えて海に近い立地に合わせまして、男性向けのアパレルであったりサーフボード・マリンの商材を追加することで、地域のお客さまに喜んでいただく。
地域の立地で子供が多いということであれば、ホビー・おもちゃ。男性客が多いということであれば、家電・楽器といった取扱商材を本を軸にプラスアルファを加えていく。画一的にやるのではなく、地域のお客さまをしっかり見て、そのお客さまにも満足いただける商品を取り扱っていくことで、売上を押し上げていく方針です。
本に関しても、まだまだ伸ばせる余地があると考えておりまして、2006年に取得いたしましたブクログのレビューの情報を使いながら、評価の高い本を当社の店内でしっかりと陳列をしていくこと。それと合わせてお店をリペイントしていくことで、キレイなお店づくりをすることがさらなる売上の上乗せにつながる。こういった取り組みを進めております。
【個店を磨く】総合買取窓口の展開
個店を磨く新しい取り組みとして、主として首都圏でございますが、ブックオフでなんでも売れる世界を作っていく取り組みの中で、良質な商品を買い取るために総合買取窓口の展開を広げています。ブックオフに併設するかたちもございますが、この上半期につきましてはブックオフがない地域に小さいお店を出店するかたちで3店舗展開いたしました。
恵比寿や代々木上原、元住吉といった現在ブックオフが空白になっているところに出店することで、新たなお客さまを獲得し、本・ソフトだけでなくブランドバック・家電・時計などの幅広い品物をこちらで買取をして、それを大型店で販売していくことで仕入れを増やして売上を増やす取り組みを進めております。この下半期、新たに2~3拠点開設の予定になっております。
【個店を磨く】ECサイトのリニューアル
「個店を磨く」というテーマで申し上げると、ブックオフのリアル店舗だけでなくECサイトも同じように磨きをかけていこうという動きを取っております。細かい動きもございますが、お客さまが利用しやすいサイトを作っていくために、サイト全体のリニューアルを行いました。
そのサイトを利用している状況をヒートマップで分析しながら、改善を繰り返していく。それによってお客さまが利用しやすい環境をネットの中でも作ってまいります。それを効果的に収益につなげていく取り組みが総力戦で取り組む内容になります。
【総力戦で取り組む】「ひとつのBOOKOFF」構想
「ひとつのBOOKOFF」構想を5月に掲げさせていただきまして、ネットとリアルで会員サービスを中核においた展開を進めていく。ネットとリアルで会員基盤を統一して進めていくことを発表させていただいております。
【総力戦で取り組む】ロードマップ
ロードマップとしては、当社グループが30期を迎える2021年3月期に向けて3ステップで考えております。まずは今期、スタートラインにつく意味で創っていく。創ったものを来年度につなげていき、30期を迎えるタイミングでそれをしっかり広げて活用していくフェーズになります。
1つ目のポイントは会員サービスになります。従来店舗とEコマースで別々の会員基盤だったものを、この6月に統合いたしました。そのタイミングに合わせまして、新しいブックオフの公式アプリをリリースしております。機能としては、まだまだスタートに立ったばかりですので、非常にベーシックな機能でしかございません。
【総力戦で取り組む】会員施策の進捗
現時点で20万ダウンロードまで達成しております。こちらにお客さま向けのお得な機能を一つ一つ足していき、店舗とリアルが相互に利用できるような便利な機能を加えていくことで、まず来期に120万ダウンロードを達成し、その先に向けて広げていくプランで動いております。
【総力戦で取り組む】電子買取システムによる効率化
次に、電子買取システムによる効率化になります。お客さまがきていただいたときに利便性を高めていくこともそうですが、お客さまに一度あるブックオフを利用していただいたら、ほかのブックオフに持ち込んで物を売るときに便利であって欲しい。それを実現するのが、この電子買取の仕組みのベースになります。
ご利用いただいたお客さまの情報をマーケティングデータとして活用していく。お客さまとのコミュニケーションを活性化していくことによって、お客さまが持つ商品をタイムリーに私たちの店舗に持ち込みいただく。そのための取り組みでございます。
予定どおりに進捗しておりまして、こちらの仕組みが現時点で350店舗以上で入っております。今期末でフランチャイズの展開も進みまして、500店舗の展開。約6割の店舗でこのシステムが稼働します。特定の地域だけでなく、全国的にこういった仕組みを導入することで会員サービスと連動させて、お客さまがブックオフという看板で物を売る行為が、全国でつながっていく世界を作ってまいります。
【総力戦で取り組む】ブックオフオンラインの活用
そして販売の取り組みといたしましては、冒頭トピックスでもお話をさせていただきましたが、来月12月にブックオフオンラインの機能を拡充いたしまして、店舗の商品をブックオフオンラインに出品する機能がスタートします。
これはレジ機能と連動させまして、出品の行為そのものも自動化していくということで、業務効率の改善と出品数の増加を目論んでおります。
単純にブックオフオンラインに出品するだけでなく、現在ブックオフオンラインはヤフオク、楽天、Amazon、ヤフーショッピングとマルチ出品をしていますので、ブックオフオンラインがハブになって、当然ながらブックオフオンラインの本サイトでしっかり売上を取っていくことはもちろんのこと、マルチ出品の結果として商品の販売効率を高めていく。業務効率を上げ、販売効率を高め、店舗の収益性を高めていく取り組みになります。
こちらも予定どおり今期ソフトメディアからスタートいたしまして、来年度本の出品、そのあと機能のさらなる拡充としてさまざまな商品の出品ができないかを検討しているところです。
【総力戦で取り組む】マレーシア事業の拡大
総力戦の取り組みの最後のテーマは海外展開でございます。マレーシアに2年前に展開いたしまして、今年の6月3号店を出店いたしました。国内で買い取ったものが残念ながら売れ残ってしまう現象がございます。こちらに関して廃棄に回すのではなく、海外に出して海外のお客さまに喜んでいただきたい。その取り組みでマレーシアの事業を進めました。
1号店・2号店・3号店とも非常に活況でございまして、お客さまにたくさんの商品を手に取っていただいて喜んでいただいております。国内のメンバーにとってもお客さまがお持ち込みいただいたときに「売れないのではないか」という不安に駆られるのではなく、どこかで必ず手に取っていただける思いの中で、国内の買取を最大化する出口戦略の1つとして非常に有効に機能しております。
こちらは、現地の販売も好調ということで、4号店を来年の春に出店する方向で現在動きを整えております。
中期経営方針 業績目標に対する進捗
「個店を磨く」「総力戦で取り組み」という基本方針のもと、さまざまな取り組みが着実に進んでおります。結果として5月に発表させていただいた当面の数値目標として、経常利益20億円を安定的に取れるグループでありたい。それを資本効率の意味でも、安定したかたち、効率的に整えていきたいということでROA、有利子負債キャッシュフロー倍率を数値目標として掲げさせていただきました。
今年度の業績見とおし16億円の経常利益に照らして考えますと、ROAについては4.0パーセント。有利子負債キャッシュフロー倍率は5.5パーセントと着実に当面の目標に近づいております。今年度、この16億円以上をなんとか達成していくことで、さらに一歩近づいていく努力を重ねていきたいと考えております。
本日のポイント
最後に総括となります。本日のポイントですが、この上半期の結果を見まして、店舗の稼ぐ力の改善は一層進んだと考えております。これは一過性のものではなく、底堅いものと考えておりまして、下期のアクションと合わせまして通期の業績見とおしを上方修正させていただきました。中期の経営方針で掲げている数値目標にも着実に近づいているところです。
その中で3年~5年後、自分たちがどう成長していくかについては、掲げている中期経営方針の取り組みが順調に進んでいる中で、さらなる成長を加速させていくために今回ブックオフオンラインとブックオフコーポレーションの合併に踏み切っております。
一方で、重点課題はご利用いただくお客さまの数でございまして、ここについては総力戦での取り組みもございますが、しっかり我々が変わっている。お客さまにとって便利な場所であることをしっかり伝えていく取り組みを、この下半期から追加の予算を設定して取り組みをしていくことで、来年度それ以降の業績につなげていく取り組みを進めていきたいと考えております。
5月に中期の経営方針として発表させていただいた内容が、現場の力もありまして着実に進んでいるというのが私の実感でございます。今年度、上方修正をさせていただいた結果、まずはここを着実に超えていくということもありますが、その先グループチェーンが30期を迎えるときにお客さまになくてはならない存在であり、これから先も成長できる存在であることを目指してまいります。
私からの発表は以上となります。ありがとうございました。
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