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【ルノー・アルピーヌ・A110と日産・GT-R(6)】ルノー・日産の文化を相互に尊重せよ!
■日本人は日本文化を誇りに感じ、フランス文化を尊重するべき
日産・GT-RはアメリカンGTの真似から始まり、現在ではモンスターマシンと化している。一方ルノー・アルピーヌ・A110は、しなやかなフランス風スポーツカーで、その性格を如実に表している。この両国の文化は長年の伝統になっているものであり、傷付け合うべきことではない。また両国文化は優雅で誰から見ても美しいと感じる文化だ。その中で、経済的覇権争いで失われるものは巨大だ。
【前回は】【ルノー・アルピーヌ・A110と日産・GT-R(5)】アメリカンからヨーロピアンGTカーに・・・
現在、水面下では主導権争いに火花を散らす両社だが、ともに素晴らしい個性を持ち、確かな市場を確保してきている。
ヨーロッパが中心で、南米とアジアにわずかに展開するルノーと、北米と中国に足場を持つ日産自動車、さらに東南アジアに強い三菱自動車の3社連合は、良くバランスが取れているものだ。このバランスは、後継者を育てていない状況からも、ルノーに大きな影響力を持つフランス政府から、カルロス・ゴーン自身の保身の意味が強く、必ずしも将来にわたって万全とは言えないものだ。しかし、マクロン大統領の政治的野心から完全統合、すなわち合併するには、いくら何でも日本国民として心情的無理がある。
■マクロン大統領は政治的思惑を日本国民に負わせるな!
1999年当初から、ルノーは出資する条件として日産に合併を申し入れるべきであったが、それをしなかったのは、ルノーの条件として日産が、当時でも受け入れることが難しかったからであろう。刑事責任の問題は裁判に判断をゆだねるとしても、年間「20億円+株価連動」の報酬を受けながら、公表しなかったことは、どれほど国際標準があるとしても、許すべきことではない。私物化しているのか、判定が難しい投資費用、経費にしても、刑事責任の判断はともかくも、日本社会の常識として経営者として許されざるものだ。「推定無罪」の刑事事件の常識とは別問題だ。これを国際標準とするなら、日本だけでも離脱するべきと思える。これは個人的感想だが「余りにも日産自動車、しいては日本国民を蔑視している」としか感じない。
願わくば、マクロン大統領が分別を持って日産自動車の独自性を認め、日産側のルノー持ち株を25%に増加させ、対等の提携として、先日、統合した「開発セクションの分離独立」を行い、日産の持ち味を殺さないでほしいものだ。
これから、プロキシーファイト(委任状争奪戦)が始まり、TOB(株式公開買い付け)や、LBO(レバレッジド・バイアウト)などに発展する危険をはらんでいる。いやすでに取締役会の覇権を争っている状態だろう。提携の覚書(すなわち契約書)があるのなら、マクロン大統領の出方にかかっていると見える。これは別の記事で論じよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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