アイドル番組のMCに求められる条件とは?

2018年11月27日 19:44

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 先日放送された、けやき坂の冠番組『ひらがな推し』(テレビ東京)の中で、MCであるオードリーが、収録の合間に、2人で仲睦まじくクイズを出し合って遊んでいるシーンが放映された。

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 その瞬間、若林は「これは訴訟案件だな!」と、顔を赤くしながら照れていたが、メンバーはその模様を和みながら(?)見ていたようで、距離がだいぶ縮まったように見えた。

 アイドルの冠番組は多いが、毎回話題になるのがMCとなる芸人は誰かということである。

 バナナマンと乃木坂の「公式お兄ちゃん」という関係性は、少し別格になりつつあるが、多くの芸人とアイドルが、一緒に番組をすることで、双方のファンが双方にも興味を持ち、ファンになるという現象が最近は増えてきている。

 そんな中、いい環境を生み出す要因の一つとして、『コンビ仲のいい芸人は、アイドル番組のMCにふさわしい』という法則があるように思う。

 バナナマンやオードリー、さらにサンドウィッチマンなどは、コンビ仲のよさでは芸人界でも屈指の存在である。今回のオードリーのような、番組収録中のコミュニケーションは、出演したアイドル達も見ているわけで、そこからコミュニケーションのあり方、スタッフとの接し方、トラブルの対処法などを学んでいるのではないかと思う。

 特に、オードリーの場合は、これまで“モンスター”である春日を、調教師的な存在の若林がツッコむという芸風であったものが、この番組では、若林をメンバーと春日が一緒に弄るという新しいパターンを生み出して笑いになっている。

 お笑い第三世代と盛り上がっていたバブル末期あたりは、コンビ仲がよすぎる芸人は気持ち悪い……という風潮があって、ダウンタウンやとんねるずあたりは、不仲説が定期的に流され、本人たちも意図してかしなくてか、その不仲を否定しない空気があったりもしたものだが、ここ数年はさまぁ~ずやくりぃむしちゅー、バナナマンなど、ピンの仕事も順調なのに、コンビの仲の良さが垣間見えるコンビが主流となりつつある。

 何かと殺伐としたニュース、話題が多い時代、お笑いぐらいはほのぼのしたいという心理なのかもしれないが、それと同時に冠番組のMCは、世間知らずなアイドルの芸能界における立ち振る舞いを背中で教える先生的な役割も求められているのだろう。(記事:潜水亭沈没・記事一覧を見る

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