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はやぶさ2「マスコット」分離成功、次は仏・独と共同で「火星衛星探査計画」へ
DLRのパスカル・エーレンフロイント長官(左)、JAXAの山川宏理事長(中央)、CNESのジャン=イヴ・ル・ガル総裁(右)(画像: JAXAの発表資料より)[写真拡大]
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3日、日本時間午前11時頃に、小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されていた小型着陸機「MASCOT(マスコット)」の分離に成功したと発表した。はやぶさ2にとっては2度目の搭載機器の分離となり、小惑星「リュウグウ」におよそ高度60メートルまで接近した。
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マスコットはドイツ航空宇宙センター(DLR )とフランス国立宇宙研究センター(CNES)によって製作された、10キログラム未満の小型着陸機である。ドイツのマスコットコントロールセンターでは、高度51メートルで、はやぶさ2から分離後、20分かけて「リュウグウ」に着陸したことを確認した。その際にカメラで20枚の写真を撮ることが出来、カメラ機能も正常に動いているとDLRのwebサイトで報告している。
一次バッテリー駆動のマスコットの総稼働時間は、16時間である。中でも赤外線分光器の使用は、夜間に行う必要がある。順調に進めば、リュウグウ時間で2回の夜間観測が行える。はやぶさ2はマスコットの稼働期間中は、高度3キロメートルでホバリングを行い情報収集する予定だ。マスコットの稼働が終わった時点で、ホームポジションの20キロメートル地点に戻る予定である。
JAXA、CNESおよびDLRの3機関は、現在検討中である火星衛星探査計画(以下、MMX)について共同声明を発表した。今回のマスコットの成功をうけ、次のステップとして、MMX探査機に搭載する小型着陸機(小型ローバー)を、CNESとDLRで共同開発する事に3機関が合意した。
JAXA主導ミッションのMMXは、火星の2つの衛星「フォボス」と「ダイモス」の観測と、着陸、サンプルリターンを行う計画である。小型ローバーをMMX本体の火星着陸に先立って放出し、衛星の表面を観測することで、より確実にミッションが遂行出来るようにするという。
今後JAXAは、CNES、DLRと共同してMMX本体と、小型ローバーに関する研究活動を行い、6年後の2024年の打上げを目指す。
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