アスクル、充電器の不満解消オリジナル商品 ニッケル水素電池の需要拡大なるか

2018年8月23日 16:41

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充電式ニッケル水素電池専用自動充電器「Easy Charger」(アスクルの発表資料より)

充電式ニッケル水素電池専用自動充電器「Easy Charger」(アスクルの発表資料より)[写真拡大]

 アスクルは21日、単3系充電式ニッケル水素電池専用の自動充電器「Easy Charger」を、販売開始すると発表した。

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 555万アイテムの豊富な品揃えで、事務用品から電化消耗品、加えてOA機器や生活用品までをも扱うアスクル。事務関係者なら誰でもその名前を聞いたり、活用したりしているであろう。豊富な品揃えに加えて、最短では当日に注文用品を受け取れる素早さと千円以上の注文で配送料無料が売りである。

 今回、アスクルは日本の電池・電子部品メーカーFDKと共同で、ニッケル水素電池向けの充電器を開発。FDKの電池技術とアスクルが持つ顧客の声を用品として企画、充電に不満を持つ顧客の要望にも応えたものだ。なお、FDKの技術は、2010年のニッケル水素電池シェアトップの山洋電機が採用。その後、FDKが三洋エナジートワイセルを買収した経緯を持つ。

●ニッケル水素電池とは

 ニッケル水素電池は、実用化されている二次電池のなかで、リチウムイオン電池に次ぐエネルギー密度を持つ。ニッケル水素電池の強みは、価格と安全性だ。数百回以上の充電耐性を持つためリサイクル可能で環境に優しい二次電池として普及。ハイブリッド車の二次電池や充電可能な単三電池などで利用されている。

 ところが、電気自動車、パソコン、スマホなどの二次電池の主役は、リチウムイオン電池へとシフト。他方、家庭や電気製品で多く出回っているマンガン電池やアルカリ電池などの非充電型も大きなシェアをもつ。環境に優しく再利用を考えたコストの安さを考えれば、ニッケル水素電池は非充電式電池に比べて、大きな潜在需要を持つ。

 ニッケル水素電池の普及の課題は、充電器にあると考えたようだ。電池メーカーは、安全性の観点から指定の充電器の使用を推奨する一方、その充電器の扱える本数は限られ使用方法も注釈が付く。

●「Easy Charger」の特長

 充電式電池を多く使用する現場や、充電に対する不安から導入に至らなかった顧客に対し、充電の不満を解決した究極の仕様という。

 充電式電池の+-極の向きを気にせず投入口に放り込むだけで充電が可能な自動充電器だ。一度に投入可能な電池数も20本で、5本ずつ充電する。最長充電時間は5本で90分、20本でも6時間で、帰宅時に投入すれば翌日には満充電だ。

 劣化したニッケル水素電池を検出して、排出口へ。充電切れの不安を解消するとともに、劣化電池との併用による正常電池の劣化を防ぐ。電池の特性を考慮した充電方法を自動化することで、充電してもパワーが続かないなどの苦情に対応。

 Easy Chargerを用いることで、ニッケル水素電池の特長を最大限活用可能だ。単三形のニッケル水素電池の市場でのシェア拡大に貢献すると目論む。

 価格は23,749円(税込)、出荷は9月10日を予定しており、9月7日までは事前予約期間として5%割引で販売している。(記事:小池豊・記事一覧を見る

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