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アップルとサムスン、18年4~6月期のスマホ販売で明暗分かれる! 出荷数はファーウェイが初の2位に
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米アップルが7月31日に発表した4~6月期決算によると、売上高は532億ドルとなり前年同期比で17%の増加、純利益は115億ドルで同32%の増加と増収増益決算となった。
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例年4~6月期は秋の新製品発表を目前にして、年間で最も販売が低迷する時期であり、「iPhone」の販売台数も市場予想の4,179万台をさらに下回ったものの、前年実績を若干ながら上回る4,130万台とした。興味深いのはiPhoneの平均販売単価が前年同期実績である605ドルや市場予想の693ドルをも上回る724ドルとなったことだ。平均販売単価は前年同期より2割ほど上昇したことになる。
好調だったのはiPhoneに止まらない。商品ジャンルでは「その他」に分類される腕時計型の「アップルウォッチ」やイヤホンの「エアポッズ」の売上が大幅アップとなった。特に「アップルウォッチ」の販売台数は前年同期比で100万台増加の350万台となり、その他ジャンルの売上高は合計で、対前年同期比で37%の増加となった。
サービス部門もアプリの「App Store」の手数料収入や音楽配信の「アップルミュージック」の有料会員数の増加で同31%の増加を見せた。
中国市場は売上高が同19%の増加となり、4四半期連続で前年を上回る好調ぶりを示した。今後の貿易摩擦の進展如何では年間販売高の2割を占める中国市場の影響は大きいが、直近の販売に影響は出ていないようだ。
スマホ全体に需要停滞傾向が見られる中で、特にアップルは有機ELを採用して勝負機種に仕立てたiPhone X(テン)が思わぬ不振に直面していたが、販売単価の引き上げとスマホ以外のラインナップ充実により6四半期連続の増収増益を達成したことになる。
一方、7月31日に発表された韓国サムスン電子の18年4~6月期連結決算に占めるスマホ部門の営業利益が、対前年同月比で34%減少した。サムスン電子全社の4~6月期営業利益が半導体メモリー事業の好調を反映して6%の増加を見せているのに対してスマホ部門の苦戦は明確だ。
殊に、サムスンが得意としていた中国とインド市場での不調が際立ってきた。以前20%超えのシェアを誇っていた中国でのシェアは17年10~12月期にゼロ%台という惨状にある。インド市場も18年1~3月期にシェア25%を維持したものの、中国・小米(シャオミ)が30%まで伸ばした結果、順位は2位に転落してしまった。
但し、台数に絞るとちょっと違う景色が見えて来る。18年4~6月期におけるスマホ出荷台数は、サムスンが7,300万台で第1位、ファーウェイが5,400万台で第2位、アップルが4,130万台で10年第2四半期以降では初めて、第1位も第2位も逃し第3位になったと伝えられている。
iPhone Xの予想外の不振の原因の一つに価格が高額になり過ぎたのではないかという分析がある。今秋に発表される新機種の商品構成に大きな関心が集まっているが、アップルが有機ELをどう扱うのか、画面を折り畳み、見開きで使う話題先行の「フォルダブル」スマホをサムスンがいつどんな形で発表するのか。スマホを牽引してきた両雄が決定的に明暗を分かつ日がいつになるのか、興味は尽きない。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る)
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