N.ハリウッドの2019年春夏コレクション エスニックとスポーツの交差点

2018年7月19日 18:22

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記事提供元:ファッションプレス

 N.ハリウッド(N.HOOLYWOOD)はアメリカ・ニューヨークで2019年春夏コレクションを発表した。

■デザイナーが旅先で見たものとは

 今季はデザイナー・尾花大輔が旅先のアリゾナで目にしたものがデザインのソース。エスニックな配色やパターンをベースに、現代的なテイストを織り交ぜていく。

■実験都市・アーコサンティを象徴するパターン

 コレクション内に幾度となく登場した幾何学模様は、アリゾナにある実験都市・アーコサンティの建造物からインスピレーションを得たデザインだろう。オレンジ、ブルー、イエローといった文化的な色の組み合わせで描かれたデジタルなチェック柄は、大小様々な大きさで区画された。同様に今季を象徴するようなチェック柄の中には、ペンドルトン(PENDLETON)とのコラボレーションも含まれている。

■広がる荒野を連想させるピース

 カッティングによる表情の作られ方にも注目したい。アシンメトリーのシルエットとカットオフで仕上げられたライトアウターは、一枚のテキスタイルを大胆に切り裂いて作られたかのよう。荒野に佇む一人の人物を想起させるような雰囲気も、尾花が旅の最中に感じたアリゾナの空気を再現しているように思える。

■ネイティブアメリカン×スポーツ、アンブロやディッキーズとのコラボ

 また今季は、先に述べたペンドルトン(PENDLETON)をはじめ、スポーツを融合するアンブロ(umbro)、ストリートを匂わせるディッキーズ(Dickies)やVANS(ヴァンズ)とのコラボレーションを提案した。

 特に、アンブロのコラボレーションでは、ネイティブアメリカンのアーティスト・T.C キャノンの絵の鮮やかな色使いや、描かれた人々の民族衣装とスポーツウェアの接点を見出したことが起点だ。アウターのサイズ感は、T.C キャノンが描いた人々が身に付けている民族衣装から着想を得たものであろう。大胆に配置されたアンブロのロゴがフロント部分で存在感を放つ。

 T.C キャノンの絵でもよく用いられるビビッドな配色は、現代のストリートシーンの気分にもマッチ。スポーツとエスニックのコンビネーションは意外性と共に新たなスタイルを提示した。

※本記事はファッションプレスニュースから配信されたものです。ファッションプレスでは、ブランド、デザイナー情報、歴史などファッション業界の情報をお届けしています。

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