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ナマチェコ、2019年春夏発表 “ミニマル”を複雑化させるパターンテクニック
ナマチェコ(NAMACHEKO)の2019年春夏コレクションが、フランス・パリで発表された。
■立体的シルエットが生むミニマリズムの消失
前シーズンからパリでの発表をスタートさせたナマチェコ。日本での知名度はまだまだ低いのが現状だが、インターナショナルギャラリー ビームス(International Gallery BEAMS)や伊勢丹での取り扱いもスタートしている注目度の高いブランドだ。ミニマルな洋服に加わる立体的なパターンテクニックは、フォーマルなワードローブを巧妙なものへと変える。さらに今季は色を加えることで、モダンな解釈をみせた。
ステンカラーコートは、ラグランスリーブで裾にかけてふわりと広がるフォルム。前から見ても後ろから見ても、身体と服の間に空間が生まれている。また、前あわせがアシンメトリーなジャケットは、ひじの部分がまるでサポーターを装着しているようなアーキテクチュアルなシルエットだ。
半袖のジャケットもまたラグラン仕様で、素材に微量のハリがあるから外に向けて立つようなデザインになっている。ニットをレイヤードして着こなすルックが印象的だった。また、象徴的に配されいたダイヤのモチーフは、バイカラーのアクセントとなるだけでなく、前合わせ部分できちんと模様が繋がっているものもあれば、大きさの異なるダイヤをあわせたことで歪みが生じているものもあり、服がもつ立体感に繋がっている。
■ニットも構築的フォルムで
ニットは、まるでメッシュのように網目が荒く肌が透けるタイトなものだけでなく、アウターと同じように構築的なものも提案している。フロントから見ればシンプルなフォルムだが、バックスタイルはウエスト部分に施したギャザーによってバッスルドレスみたいなボリュームがある。
■ともに多様化を生むカラーパレット
ベースはあくまでミニマル。だからこそ、複雑化されたパターンが目立つわけだが、今季の多様性はそこからだけでなく、おそらく素材やカラーパレットの多彩さからも生み出されている。ヴァイオレット、グリーン、ライトブルーなど、濃淡・寒暖の違いでミステリアスな色の世界へと導いた。
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