九電玄海原発4号機稼働を考える

2018年6月22日 11:27

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 16日午前、九州電力の玄海原発4号機(佐賀県)が再稼働した。2011年12月の定期検査に伴う停止から、約6年半ぶり。20日に発電を開始。7月中旬に予定されている原子力規制委員会の最終的検査を経て、通常の営業運転に復帰するという。

 九電は11年3月の東日本大震災を契機に規制委員会によって設けられた「新規制基準」の元で原発再開の方向を目指してきた。紆余曲折はあった。例えば昨年の神戸製鋼所グループの検査データ改竄問題などを受け、部材の調達遅れという事態に見舞われた。また5月には冷却水のポンプの不具合に伴う部品交換などで、さらに遅れる仕儀となった。

 今回の再稼働で「新規制基準」のもとで稼働する原発は、57基中9基目。九電は、15年に川内原発1・2号機(鹿児島県)を稼働。今年3月には玄海3号機の再稼働を実現しており宿願だった「原発4基態勢」を実現することになる。

 周知のとおり原発稼働に対しては、依然として賛否両論が入りかっている。私自身は「新規制基準は絶対」という条件付きの日和見賛成派。現政権も「新規制基準」下で「臨機応変に」という、日和見組。並行して「再生可能エネルギーの創出には官民合わせて対応していく」という姿勢を示している。

 私も再生可能エネルギーの活発化には賛成。が日本で再生可能エネルギーだけで電力需要を満たせるかといえば、疑問が禁じ得ないのが実感。「原発ノー」を声高に発している欧州諸国と地理的条件などを比べると、再生可能エネルギーの普及を考える時に言葉を選ばずに言えば「ないものねだり」の感が否めないからである。

 チェルノブイリ原発事故(1986年4月、現ウクライナで起こった)の爪痕について「復元には今後100年以上を要する」という見方がある。しかし、どうか。そこに縛られ続けたら、日本のエネルギー政策は成り立たないのが現状でもある。

 新規制基準=絶対を信じたい。ところで九電は「4号機態勢」でも、「4号機態勢を前提に価格設定を行っており電力料金の値下げには消極的」と伝えられている。現実的な「原発存在意義」を訴える意味でも、値下げが妥当と感じるのは私だけではないと思うが。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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