スズキ・スイフト(1) 飛びぬけた軽量化の上に、最高の安全性能JNCAP「ファイブスター賞」

2018年6月20日 17:01

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「スイフトHYBRID RS」セーフティパッケージ装着車(画像: スズキ)

「スイフトHYBRID RS」セーフティパッケージ装着車(画像: スズキ)[写真拡大]

■小型車でありながら衝突安全性能評価で最高ランクの「ファイブスター賞」

 スズキ・スイフトが、平成29年度JNCAP自動車アセスメントの(1)衝突安全性能評価で、最高ランクの「ファイブスター賞」を、1t前後の小型車でありながら獲得している。また、(2)予防安全性能評価で、「ASV++」評価(デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)、全方位モニター搭載車)となり、両評価共に最高ランクとなった。

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 「全長3,840全幅1,695全高1,500 車両重量840kg」(仕様により変化)と、数ある競合車は1t前後の車両重量であるのに、スズキだけが特に軽量であるのだ。衝突安全性などを犠牲にしているのではないかと考える専門家もいるのだが、これで安全性能でも世界第一級の性能であることが証明された。

■とびぬけて軽量なスズキ

 スズキ・スイフト840kg、トヨタ・ヴィッツ970kg、マツダ・デミオ1010kgなど、競合車種(仕様により変化)と比較すると100kg~170kgもの軽量化に成功している。スイフトの先代と比較すると120kgの軽量化である。それでありながら、他社よりも衝突安全性でも優れているのはなぜなのか?

■「スズキは衝突安全性よりも軽量化を優先していた」は嘘!!

 「スズキの主たる市場はインドをはじめ新興国だ。スバルなどは北米市場なので、スズキは軽量化の取り代を衝突安全性に向ける必要が低いからではないか」とする見解などもあったが、スズキはこの見方を、今回のファイブスター賞ではねのけて見せた。しかし、この軽量化の作業には、胴体丸ごとカーボンのBMWi3のような大きな技術革新があったわけではない。これまでのプラットフォームを見直し、各部品形状の見直しも含めて設計しなおしている。高張力鋼板の使用率は50%程度で先代と比べて増えているわけではないが、より高硬度にするなど材質の軽量化技術も進んでいる。競合車では樹脂パネルなどの使用も始まっている。

■まじめに「コストダウンと軽量化」に同時に取り組んだ技術

 BMWはBMWi8、BMW750などでカーボンを多用する試みを進めている。特にi8、i3では胴体丸ごとカーボンで造り、これからの軽量化の技術革新を進めようとしている。しかし、スズキは実用小型車のスイフトで画期的な軽量化に成功した。その素材は鉄であり、アルミの多用もしていない。プラットフォームの強度を上げるのに、全体の構造、部品の作り方で、曲げの形などの検証、また全体の構成の見直しの繰り返しを行ったようだ。そして在来の材質、在来の加工方式でコストを押さえつつ、無駄を省いて達した結果であるようだ。

 次は、スバルに比べて、ひた向きに「基礎技術開発」に取り組むスズキの体質に注目してみよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: スズキ・スイフト(2) ひた向きに「基礎技術開発」へ取り組むスズキに「鈴木会長」の存在

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