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F2戦闘機の後継は日本主導で国際開発か 防衛省が検討との報道
F2戦闘機。[写真拡大]
「平成の零戦」とも呼ばれ、2000年から日本の空を守ってきたF-2戦闘機。2030年代には退役を迎えることになるため、その後継機をどうするかが取り沙汰されているが、複数の政府関係者からの情報として産経新聞が報じたところによると、日本主導による国際共同開発案が秋にもまとめられる予定であるという。
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F2は航空自衛隊の戦闘機である。支援戦闘機F-1の後継に位置付けられ(支援戦闘機という呼称はその後使われなくなったので、F2は現在では支援戦闘機とは呼ばれていない)、三菱重工業が製造している。試作機などを除いた生産数は94機で、一機あたりのコストは推定で120億から130億円程度とされる。
さてF2の後継機であるが、かつては国産開発という構想もあった。だが、巨額の開発費がかかることなどから、これは見送りにされる公算が高いという。そこで国際共同開発である。三菱重工業が主体となり、IHIの双発エンジンや、三菱電機による高性能半導体を使ったレーダーなどの国内技術を活かしていく形だ。
またエンジンなども、先進技術実証機X2などで培った日本の技術を採用し、それをベースとして外国企業の技術を活用するという構想である。
アメリカのロッキード・マーチンからは既にF35とF22をベースとした混合型の開発についての打診があり、同じくボーイング、英国のBAEシステムズなども夏には提案を出してくる見通しであるという。
もちろん、国際共同開発ではなく、さらに開発費を抑えるために、既にF15の後継として調達されているロッキード・マーチンのF-35を追加購入するという選択肢もある。政府としては、来年度からの防衛大綱と中期防衛力整備計画に向けて総合的な判断を行っていくものと考えられる。
もろもろの最終的な判断は、年内にも行われるものと見られている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る)
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