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スバル・新型フォレスター e-BOXER(1) これぞプロの技 実用トルク・燃費向上 あとは経営問題
新型「フォレスター」。(画像: SUBARUの発表資料より)[写真拡大]
■プロと呼ぶにふさわしい技e-BOXER
スバルは、今夏発売の新型フォレスターに「e-BOXER」と呼ぶモーターアシストを装備する。
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【新型フォレスター Advance(e-BOXER)】
モーター: MA1型 3相交流同期モーター(つまり永久磁石使用)
最高出力: 10kW(13.6ps) 最大トルク: 65Nm
アシスト力としては僅かだ。
エンジン: FB20型2.0ℓ水平対向4気筒直噴エンジン
最高出力: 107kW(145ps)/6000rpm 最大トルク: 188Nm/4000rpm
を見ると最高出力は若干ダウンし、最大トルクも発生回転数も僅かにダウンしている。これはモーターアシストを受けたときの効率を向上させているとみえる。
スバルは、今回の新型フォレスターに、先代XVハイブリッドに搭載していた「マイルド・ハイブリッド」とも言うべきシステムを改良して装備してきている。その狙いは、ずばり「実用域での使い勝手の良さ」だ。このシステムの考え方は、マツダが考えるEVへの道のりの第一歩と同じと見てよいだろう。自動車のプロが考えるとこのようになる。商業的問題とは別だ。
■e-BOXERを全車種へ戦略的に展開してこなかった経営陣
現在、燃費改ざん問題などで、スバルは国土交通省の査察・指導を受けている。「現場が勝手にやった」として「指導を強化する」と逃げ切ろうとしているのがスバル経営陣の姿だ。国土交通省の立場、認識では、これで通るであろう。しかし、アイサイトやe-BOXERに見られるがごとく、スバルは良い技術、良い製品を作っている。なのに、e-BOXERの概念を、はるか昔から技術開発をしていながら、経営方針として盛り込んでこなかったのが明白だ。
「実質的性能・燃費」などを向上させる良い方法が計画的に展開できていない様は、「経営問題」と捉えるべきだ。一方、マツダは戦略的に方針を持っている。スバル経営陣には分かりにくいのだろうが、この違いが大きく「品質保証」の欠陥として、現在表れているのだ。経営陣が「現場に立っていない」ことが知れてしまう。スバルは結果だけを見るのではなく、「実現していく経過に沿って」技術を戦略的にまとめることが必要だ。それには組織を編成替えし、運用をボトムアップできる状態にしなければならない。そのためには、経営者・管理職の教育と担当者の自立を促さねばならない。視野を広げる狙いを持つことだ。そして、ファンドの姿勢とは違い、こうした「まともで正直な生き方」が「ユーザーを引き付ける商品力となる過程」を観察し、理解することだ。
次は、スバルの技術的狙いが、経営的価値に反映されていく道筋を少し具体的に見てみよう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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